東邦大学医学部 教育ポータル

東邦大学医学部 学習要項(2017年度)

学修目標

1年次学生の学修目標

1年次では「医学を学ぶ」ために必要な基礎力を修得することを目標とする。
医学を学ぶ第一歩は、人体の正常について知ることである。細胞、組織、個体レベルの正常な構造と機能を学び、異常を理解するための基盤となる知識を身に着ける。
全人的医療人教育やPBLテュートリアルで問題発見・解決能力を修得し、医学を学び続けるための自己研鑽能力を高める。教養科目や全人的医療人教育で、人の多様性を学ぶとともに、傾聴と対話を基盤としたコミュニケーション能力や高い道徳観、倫理観を身につけ、医療の実践のために必要な人の心を理解する力を修得する。
グローバル化する社会の中で、医療の現場も例外ではない。英語を中心に多くの初修外国語を用いたコミュニケーションについて学修する。

2年次学生の学修目標

2年次では「臨床医学を学ぶ」ために必要な基礎力の修得を目標とする。
臨床医学を深く理解するためには、正常構造や機能の知識を基盤に、生体の異常に関する知識が必要であり、病因・病態・生体防御機構・薬物作用機構について学ぶ。臨床医学では、器官・機能系統別に検査や診断、治療に関する基礎的知識を修得することを目標とする。
医療にかかわる倫理観やコミュニケーション能力は、医療の実践のためには不可欠である。全人的医療人教育では、「より良き臨床医」となるための基盤となる生命や医療、研究倫理観や医療コミュニケーション能力の基盤を作る。
国際化する社会の中で、英語を用いた医療コミュニケーションは重要であり、その実践のために必要な医学英語の基礎力を身につける。

3年次学生の学修目標

3年次では「臨床医学を実践する」ために必要な基礎力の修得を目標とする。
臨床医学では、器官、機能系統別に検査や診断、治療に関する基礎的知識を修得する。社会医学では、保健・医療・福祉システムなどの社会に関連した医学的事項や関連法規の運用、社会環境の中での人間の健康問題に関する基礎的知識を学修する。
医療現場では、医療コミュニケーションに基づいた、適切な医療情報の収集や診察の実践が求められる。「より良き臨床医」の基本となる技能や態度を診断学実習などで修得することを目標とする。
英語を用いた医療コミュニケーションを実践するためには、臨床医学に関連する知識と英会話を結びつけることが重要であり、医学英語の応用力を身につける。

4年次学生の学修目標

4年次では「医療現場を学び、実践する」ための応用力の修得を目標とする。
臨床診療科を主体とした基本臨床実習を行い,患者主体の問題志向型診療システムや医療コミュニケーションの実際を学ぶ。臨床推論演習では,系統講義および基本臨床実習で学んだ知識,技能、態度を応用し,各診療科にまたがる疾患,病態,治療について統合化し,患者を包括的視野で理解把握できる能力を修得する。
また、医療現場の状況に基づいた、英語を用いた医療コミュニケーションを実践できることが求められる。

5年次学生の学修目標

5年次では医療チームの一員として「医療を実践する」ことを目標とする。
必修診療参加型臨床実習では、総合診療や地域医療を含めた基幹診療科において医師として修得すべき技能、態度を学修する。

6年次学生の学修目標

6年次では医療チームの一員として「医療を実践する」ことを目標とする。
選択診療参加型臨床実習では、個々人が求める将来像を実現化するために、国内外を問わず多彩な病院や診療科、講座での実習を行う。卒後の初期研修に円滑移行し医療を実践できることにつながる.
また、国家試験の合格は医学生にとって最重要事項である。医師として必要十分な知識があることの再確認を行い、質を高める。

6年次までの学修目標

医師として進むべき道を6年間かけて考え続けることは、学修に対する意欲を高め、医師としての心構えを涵養することにつながる。臨床を志す、研究を志す、社会医学を志すなど多彩な「道」が待っている。いずれの道に進むとしても、医学研究に対する理解を深めておくことは、卒後の進路を考える上で重要である。これらを単年度で達成することは困難であるが、卒業までに医学論文を作成することを通じて、医学者としての知識、技能、態度を修得する。