領域について
各ユニットに関連する病態生理、症候、診察法、検査所見、治療法について総論的な知識を踏まえたうえで、2つのユニットの各疾患の概念、分類、病因、症状、合併症、診断(検査)手順、薬物・非薬物治療法を理解し、臨床実習に向けた基礎知識の修得を達成する。学習目標の詳細は各ユニットの学修目標を参照のこと。
医学モデルコアカリキュラ(平成28年度版)のD-1,D-2,D-7,D-12,E-3, E-4の6項目に該当する。
臨床医学2の領域は
サブ領域①:消化器系、脳・神経系の病態生理、症候、診察法、検査所見、治療法について理解する。
サブ領域②:血液病学、腫瘍学、膠原病・アレルギー病学、代謝・内分泌系の病態生理、症候、診察法、検査所見、治療法について理解する。
領域の評価について
臨床医学2は「臨床医学2-①」(講義)と「臨床医学2-②」(講義)の2つのサブ領域からなる。両方のサブ領域に合格した場合、領域「臨床医学2」は合格となる。
ユニット名称: 消化器系 (2021年度)
ユニット責任者 | 五十嵐 良典 |
ユニット対象学年 | 3 |
ユニット授業期間 | |
ユニット時限数 | 36 |
ユニット分類 | 講義 |
ユニットについて
【講義】
系統講義として36時限実施する。1,2年次に消化管、肝胆膵、腹壁の正常解剖、機能を既に十分に履修しているものとする。内容は、消化器疾患についての診断と治療について学修する。系統講義では1コマ1講師により、指定された教科書に沿って重要な範囲を中心に講義を行う。具体的な内容は以下に示す。
①消化器系の構造と機能を理解する(D-7-1)
②消化器系の診断と検査の基本を理解する(D-7-2)
③消化器系の主な症候に関して理解する(D-7-3)
④食道疾患、胃・十二指腸疾患、小腸・大腸疾患、胆道疾患、肝疾患、膵疾患、腹膜・腹壁・横隔膜疾患、腫瘍疾患に関して理解する(D-7-4)
授業前に指定教科書の指定された範囲について予習(60分)してくることが必須である。授業終了後は、当日の授業について配布資料を参考に復習(30分)を行う。
出席は講義時限数の2/3以上が必須である。遅刻、途中退席は出席とは認めない。また仮に、出席できない事態が発生した場合には、自ら学習し次の講義までに追いついておく必要がある。
受講前に必要とされる知識及び技能・態度
講義に先立って事前に各講義科目に該当する解剖学と生理学を理解しておくこと。
指定教科書の範囲を予習して講義内容の理解度を高めるようにする(90分)。
ユニットの評価について(フィードバック含む)
到達目標に掲げたすべての項目について正確な知識を習得していること。
本ユニットは、領域内で60%、脳神経が40%である。
習得度の確認は以下の方法で行う。
A. 各系統講義で行った内容の理解度を評価するために講義ごとにポストテストまたは症例提示を行い、その時間の最後にフィードバックを行う。(これも時間の制約があるため、実施は各講師の采配により、進級判定には用いず、出席状況の評価にのみ用いる)。
B. 包括評価
1.本試験:
学ぶべき内容は下記のごとく極めて多岐多彩におよぶが、その内容の理解度をMCQ(50%以下)、記述式の筆記試験で評価する。
1) 食道・胃・十二指腸疾患
2) 小腸・大腸疾患
3) 直腸・肛門疾患
4) 肝疾患
5) 胆嚢・胆道疾患
6) 膵疾患
7) 腹腔・後腹膜疾患
8) 消化器関連栄養学
※MCQ、記述問題 合算し、その60%以上を合格とする。
2.再試験:
1回のみ再試験帯に行う。本試験と同じくMCQ(50%以下)、記述式の筆記試験の筆記試験を行い、その60%以上を合格とする。
D. 最終評価判定
講義時限数の2/3以上の出席基準を満たし、試験において合格したものを履修とする。
E.フィードバック
試験終了後、各ユニット担当者のオフィスアワーにて確認すること。
指定教科書他
1) 「内科学 第11版」 矢崎義男 監修編集、他 朝倉書店 ISBN:978-4-254-32271-2
2) 「標準外科学 第15版」北野 正剛監修 坂井 義治 / 田邉 稔 / 池田 徳彦編集 医学書院 ISBN:978-4-260-03630-6
3) 「NEW外科学改訂第3版」 出月康夫/古瀬彰/杉町圭蔵編集 南江堂 ISBN: 978-4-524-22239-1
上記教科書は幅広い内容を分かりやすく記述されており、講義ばかりなく、臨床実習でも有用である。