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領域名称: 臨床医学2 (2021年度)

サブ領域名称: 臨床医学2-① (2021年度)

ユニット名称: 脳・神経系 (2021年度)

ユニット責任者周郷 延雄
ユニット対象学年3 ユニット授業期間 ユニット時限数26 ユニット分類講義

ユニットについて

神経系の疾患について内科的および外科的疾患を包括して学び、担当教員についても脳神経外科および脳神経内科の両者の医師が協力して行う(A4-1,A5-1)。当ユニットの構成としては、基本的な神経解剖、神経診察、神経徴候、各検査方法を学んだ上で、各論である脳神経内科の疾患、脳神経外科の疾患の講義に続くように構成されている(D2-1,D2-2,D2-3,D2-4, F1-7, F1-33)。これらによって、各疾患における臨床上の特徴、神経症候と疾患との関係、画像診断、内科的治療、外科的治療について基礎的内容から学生に必要な最新治療までを理解をする。なお、神経病理(E3-1,E3-2)、薬理各論の神経系に関する講義は、他ユニットに含まれる。

学習目標:各疾患における臨床上の特徴、神経症候と疾患との関係、画像診断、内科的治療、外科的治療に関して理解する。

* 講義聴講前に各講義項目に明記された教科書の頁を読み、授業に臨むこと。(約30分)
* 講義後の復習は、各講義内容および教科書の該当頁を読むこと(約30分)

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

本科目を受講するに当たり神経系の構造と機能について十分な知識を習得しておくことが前提である。
すなわち、
1. 脳・脊髄の解剖を説明できる。
2.伝導路を説明できる。
3.髄液の循環について説明できる。
4.頭蓋内圧亢進・脳ヘルニアについて説明できる。
5.脳神経の機能について説明できる。
6.意識障害の評価、神経症状の診察および評価ができる。
7.脳神経の変性疾患の基本的内容について説明できる。
8.脳血管障害の基本的内容について説明できる。
9.脳腫瘍の基本的内容について説明できる。
10.頭部外傷の基本的内容について説明できる。
11.脳脊髄の検査の基本的内容について説明できる。
これらを満たしている必要がある。
(脳神経外科の内容は、「標準脳神経外科学(第14版) 医学書院」の該当項目を読むこと。)

ユニットの評価について(フィードバック含む)

到達目標に掲げた全ての項目について正確な知識を習得していること。
習得度の確認は以下の方法で行う。

1.本試験:
下記項目の到達目標を論理的に説明できることが原則となる。
期末試験帯に下記の項目についての理解度を評価するために以下の項目について試験を行う。
1)神経学的診察法・局所診断
2)神経症候学
3)神経学的検査(髄液、脳波、筋電図、自律神経機能、画像検査)
4)脳血管障害
5)感染性疾患
6)脱髄性疾患
7)変性疾患(パーキンソニズム、脊髄小脳変性症、不随意運動)
8)変性疾患(認知症、運動ニューロン疾患)
9)神経筋接合部ならびに筋疾患
10)末梢神経障害
11)自己免疫性疾患(ベーチェット、サルコイドーシスなど)、内科疾患に伴う神経系障害
12)先天性疾患、中毒、代謝性疾患
13)機能性発作性疾患(頭痛、てんかん)
14)頭蓋内圧亢進・脳ヘルニア
15)脳腫瘍
16)頭部外傷

本試験は、MCQ概ね50%以下とし、そのほかは記述式とする。
再試験:
再試験は一回のみ、再試験期間に行う。 MCQ概ね50%以下とし、そのほかは記述式とする。
試験終了後の一定期間に試験結果のフィードバックを行う。

神経系は、臨床医学②-1に含まれ、そのうちの40%の配点である。

サブ領域の評価判定は100点満点の評価で行い、グレードC以上(60点以上)を合格とする。サブ領域の最終GP評価は、各ユニットの評価を勘案した総合判定とする。グレードD判定(6割未満)のユニット評価が1つあっても、サブ領域のGP評価がグレードCの場合には、サブ領域の最終評価は合格と判定する。ただし、ユニットにFがある場合は、60点以上であっても不合格となる。
受験資格は、サブ領域の全講義回数の2/3以上の出席とする。不合格者は、ユニット単位ではなくサブ領域単位で本試
験・再試験等を受験する。

指定教科書他

<脳神経内科>
ベッドサイドの神経の診かた(南山堂)
内科学 (朝倉書店)

<脳神経外科>
標準脳神経外科学(第14版) 医学書院 
* 執筆者は国内の主だった教授であり、国家試験に沿った内容である。試験作成の際に参考にする。