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領域名称: 臨床医学3 (2022年度)

サブ領域名称: 臨床医学3-② (2022年度)

ユニット名称: 産科婦人科学 (2022年度)

ユニット責任者中田 雅彦
ユニット対象学年3 ユニット授業期間 ユニット時限数30 ユニット分類講義

ユニットについて

Ⅰ.産科婦人科学とは
主に産科学と婦人科学の2つの領域から構成される医学領域である。
産科学では、妊娠の成立から分娩、そして産褥(産後)に渡る過程について学ぶ。これらの過程を母子の観点から包括した学問のため、周産期医学と称される。
婦人科学では、女性の性機能(月経や排卵)、女性性器の疾患(先天異常、腫瘍や感染症など)、不妊症等を学ぶ。生殖医学、婦人科腫瘍学、女性のヘルスケア(女性医学)と称される。
本ユニットは、前半に婦人科学、後半に産科学を学べるように構成されている。

Ⅱ.産科婦人科学の重要性
1.生命の発生、誕生に係わる諸問題を理解する
ヒトがこの世にある限り、生命の発生、誕生、成育は必須の課程である。
産科学では、妊娠の成立から産褥に渡る過程を学修する。
主な学修項目は以下に大別される。
・正常な妊娠、分娩、産褥に至る過程
・妊娠、分娩、産褥期に引き起こされる母体の疾患
・胎児の発達、発育と胎外生活への適応
・胎児、新生児に引き起こされる様々な疾患
2.女性の性器の構造と性機能を理解する
産科学および婦人科学を学ぶ上での基本的な知識として、女性性器の構造と機能を理解することが必要となる。
主な学修項目は以下に大別される。
・女性性器の発生・発達とその異常
・性機能(排卵や月経)とその異常(月経異常、不妊症)
・女性性器に引き起こされる様々な疾患
3.女性のライフライフサイクルとヘルスケアを理解する
女性のライフサイクルをトータルに捉えたヘルスケア(女性医学)を学修する。
・思春期とその異常
・更年期
4.母子保健を理解する
産科婦人科医療に係わる法律や行政について学修する。




受講前に必要とされる知識及び技能・態度

産科婦人科学は、主に以下の医学教育モデルコアカリキュラムの分野に対応する。
・D-9生殖機能
・D-10妊娠と分娩
・E-7成長と発達
・F-1症候・病態からのアプローチ

準備学修に用いる教科書として、「標準産科婦人科学第5版」を推奨する。
講義内容の理解を十分にするために対応するページを30分程度予習すること。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

試験の受験資格:
・ユニットの出席が2/3以上なき時は受験資格を失う

評価割合:
・サブ領域(臨床医学3-②)での各ユニット評価割合は、産科婦人科70%、泌尿器科20%、臨床遺伝学10%とする

試験は90分で、記述試験で実施する。

不合格者はユニット単位ではなくサブ領域単位(臨床医学3-②)で本試験・再試験等を受験する。

指定教科書他

指定教科書:
・標準産科婦人科学第5版、2021年(ISBN:9784260042659):医学教育モデルコアカリキュラムに対応

参考書:
・病気がみえるvol.9婦人科・乳腺外科、2018年(ISBN:9784896322613):図表が多く解説が平易
・病気がみえるvol.10産科、2018年(ISBN:9784896324631):図表が多く解説が平易
・美帆とトラウベ 物語で学ぶ産科の急変・疾患・異常、2014年(ISBN:9784840449236):シナリオに基づいた疾患解説があるため読み物として活用できる