領域名称: 臨床医学3 (2024年度)

領域責任者中田 雅彦

領域について

 <臨床医学3について>
 ・小児科学ユニットのみからなるサブ領域「臨床医学3−①」(医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版) E-7成長と発達)
 ・臨床遺伝学、産婦人科学、泌尿器科学の3つのユニットからなるサブ領域「臨床医学3−②」(医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版) D-8 腎・尿路系、D-9 生殖機能、D-10 妊娠と分娩、E-1 遺伝医療・ゲノム医療)
 の二つのサブ領域からなる。
 
 <学修目標>
 2つのサブ領域の各ユニットに関連する病態生理、症候、診察法、検査所見、治療法について総論的な知識を修得する。
 その上で、各ユニットの各疾患の概念、分類、病因、症状、合併症、診断法、治療法を理解し、臨床実習に向けた基礎知識の修得を達成する。学習目標の詳細は各ユニットの学修目標を参照のこと。
 

領域の評価について

 合格基準は、臨床医学3-①、3-②の二つのサブ領域に合格していること(全サブ領域の評価がC以上であること)。
 GPA評価は、各サブ領域毎に行う。
 詳しくは、教育ポータル「評価と試験について(教育の評価)」を参照すること。

サブ領域名称: 臨床医学3-② (2024年度)

サブ領域責任者中田 雅彦

サブ領域について

<ユニットの構成>
臨床医学3-2は
・産科婦人科学
・泌尿器科学
・臨床遺伝学
の3つのユニットからなるサブ領域である。(医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版) D-8 腎・尿路系、D-9 生殖機能、D-10 妊娠と分娩、E-1 遺伝医療・ゲノム医療に該当する)

<学修目標>
各ユニットに関連する病態生理、症候、診察法、検査所見、治療法について総論的な知識を修得する。
その上で、各ユニットの各疾患の概念、分類、病因、症状、合併症、診断法、治療法を理解し、臨床実習に向けた基礎知識の修得を達成する。
各ユニットの説明はそれぞれのユニットのシラバスを参照すること

ユニット名称:[MM637-301J]産科婦人科学(2024年度)

ユニット責任者中田 雅彦
ユニット対象学年3 ユニット授業期間 ユニット時限数30 ユニット分類講義

ユニットについて

Ⅰ.産科婦人科学とは
主に産科学と婦人科学の2つの領域から構成される医学領域である。
産科学では、妊娠の成立から分娩、そして産褥(産後)に渡る過程について学ぶ。これらの過程を母子の観点から包括した学問のため、周産期医学と称される。
婦人科学では、女性の性機能(月経や排卵)、女性性器の疾患(先天異常、腫瘍や感染症など)、不妊症等を学ぶ。生殖医学、婦人科腫瘍学、女性のヘルスケア(女性医学)と称される。
本ユニットは、前半に婦人科学、後半に産科学を学べるように構成されている。

Ⅱ.産科婦人科学の重要性
1.生命の発生、誕生に係わる諸問題を理解する
ヒトがこの世にある限り、生命の発生、誕生、成育は必須の課程である。
産科学では、妊娠の成立から産褥に渡る過程を学修する。
主な学修項目は以下に大別される。
・正常な妊娠、分娩、産褥に至る過程
・妊娠、分娩、産褥期に引き起こされる母体の疾患
・胎児の発達、発育と胎外生活への適応
・胎児、新生児に引き起こされる様々な疾患
2.女性の性器の構造と性機能を理解する
産科学および婦人科学を学ぶ上での基本的な知識として、女性性器の構造と機能を理解することが必要となる。
主な学修項目は以下に大別される。
・女性性器の発生・発達とその異常
・性機能(排卵や月経)とその異常(月経異常、不妊症)
・女性性器に引き起こされる様々な疾患
3.女性のライフライフサイクルとヘルスケアを理解する
女性のライフサイクルをトータルに捉えたヘルスケア(女性医学)を学修する。
・思春期とその異常
・更年期
4.母子保健を理解する
産科婦人科医療に係わる法律や行政について学修する。




受講前に必要とされる知識及び技能・態度

産科婦人科学は、主に以下の医学教育モデルコアカリキュラムの分野に対応する。
・D-9生殖機能
・D-10妊娠と分娩
・E-7成長と発達
・F-1症候・病態からのアプローチ

準備学修に用いる教科書として、「標準産科婦人科学第5版」を推奨する。
講義内容の理解を十分にするために対応するページを30分程度予習すること。

ユニットの評価について

試験の受験資格:
・ユニットの出席が2/3以上なき時は受験資格を失う
評価割合:
・サブ領域(臨床医学3-②)での各ユニット評価割合は、産科婦人科70%、泌尿器科20%、臨床遺伝学10%とする
試験は90分で、記述試験で実施する。
不合格者はユニット単位ではなくサブ領域単位(臨床医学3-②)で本試験・再試験等を受験する。
本ユニット(産科婦人科学)の評価の開示後は、1週間に限り、中田のオフィスアワーにて個別の質問を受ける。
(メールでの質問はこの期間中は随時受け付ける)

指定教科書他

指定教科書:
・標準産科婦人科学第5版、2021年(ISBN:9784260042659):医学教育モデルコアカリキュラムに対応

参考書:
・病気がみえるvol.9婦人科・乳腺外科、2018年(ISBN:9784896322613):図表が多く解説が平易
・病気がみえるvol.10産科、2018年(ISBN:9784896324631):図表が多く解説が平易
・美帆とトラウベ 物語で学ぶ産科の急変・疾患・異常、2014年(ISBN:9784840449236):シナリオに基づいた疾患解説があるため読み物として活用できる
・Williams Obstetrics 26th ed、2022年(ISBN:9781260462739):産科学についての世界的な標準的テキスト
・Berek & Novak's gynecology 16th ed、2020年(ISBN:9781496380333):婦人科学についての世界的な標準的テキスト

授業日程一覧(ユニット名称:産科婦人科学) (2024年度)

コマ数形態授業タイトル
1 講義産婦人科学総論:診察と主要症候
2 講義女性生殖器の発生・発育・性分化と先天異常
3 講義性周期とその異常
4 講義閉経の過程と更年期障害、骨盤臓器脱
5 講義子宮内膜症
6 講義子宮筋腫・子宮腺筋症
7 講義外陰、腟疾患と骨盤内感染症
8 講義卵巣腫瘍(良性)
9 講義卵巣癌
10 講義細胞診と子宮がん検診
11 講義不妊症の原因と診断
12 講義生殖補助医療
13 講義絨毛性疾患
14 講義子宮頸癌
15 講義子宮体癌
16 講義妊娠の診断と母体の身体的変化、正常妊娠経過
17 講義胎児・胎盤系の機能と胎児循環
18 講義染色体異常と出生前診断・遺伝カウンセリング
19 講義異常妊娠Ⅰ:流産・切迫流産、異所性妊娠、早産・切迫早産、前期破水
20 講義異常妊娠Ⅱ:妊娠高血圧症候群
21 講義異常妊娠Ⅲ:前置胎盤、癒着胎盤、常位胎盤早期剥離
22 講義主な合併症妊娠:耐糖能異常、甲状腺疾患、血液型不適合妊娠
23 講義胎児発育の評価と胎児発育不全、TORCH症候群
24 講義胎児心拍数陣痛図と胎児機能不全
25 講義正常分娩と帝王切開
26 講義異常分娩:微弱陣痛、遷延分娩、回旋異常
27 講義産褥と産科救急:産科危機的出血、羊水塞栓症、播種性血管内凝固
28 講義多胎妊娠
29 講義胎児疾患の診断と治療
30 講義母子保健と母体保護法
評価臨床医学3-②(10:00~11:30・3実)
評価臨床医学3-②(再)(10:00~11:30・3実)
評価臨床医学3-②(最終)(10:00~11:30・多目1)