領域名称: 臨床医学4 (2024年度)

領域責任者石河 晃

領域について

 臨床医学4(骨・運動・感覚器)は医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版)大項目D(人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療)に該当する。人体の骨格、運動機能をつかさどる器官、外表を覆う器官、および外部からの情報を受け取るための器官、そしゃく・嚥下機能を担う器官を統合的に学修する。具体的には整形外科学、皮膚科学、形成外科学、耳鼻科学、歯科口腔外科学、眼科学の各診療科からなる臨床科目である。サブ領域は領域と同一名称である。領域の内容詳細はサブ領域の頁を参照のこと。
 
 
 講義
 各ユニットの到達目標に挙げた項目について講義を行う。各分野とも次々に新しい知見が蓄積されているが、今後の発展にも対応できるように基本的な事項について現時点での考え方を学び、4年次以降で行う臨床実習にも対応できる知識を深める。 講義を聴いただけでは知識や考え方は身につかない。講義の際に配布されるプリントのみならず、成書でじっくりと勉強すること。

領域の評価について

 領域:臨床医学4を構成する講義回数の2/3以上の出席が必須である。
 上記が満たされない場合、受験資格を喪失する。
 科目試験はサブ領域として行う。サブ領域を構成する各ユニットについて、シラバスに明示された配点で評価を行い、全ユニットの評価の合計を100点としてサブ領域の評価とする。
 サブ領域がGPA評価でグレードC以上で合格することをもってこの領域の合格とする。
 

サブ領域名称: 臨床医学4 (2024年度)

サブ領域責任者石河 晃

サブ領域について

臨床医学4(骨・運動・感覚器)は医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版)D-3(皮膚系)、D-4(運動器(筋骨格)系)、D-13(眼・視覚系)、D-14(耳鼻・咽喉・口腔系)に該当する。人体の骨格、運動機能をつかさどる器官、外表を覆う器官、および外部からの情報を受け取るための器官、そしゃく・嚥下機能、発声を担う器官を統合的に学修する。具体的には整形外科学、皮膚科学、形成外科学、耳鼻咽喉科学、歯科口腔外科学、眼科学の各診療科からなる臨床科目である。サブ領域は領域と同一名称である。このサブ領域は眼科学、耳鼻・咽喉・口腔外科学、皮膚・形成外科学、整形外科学の4ユニットから構成される

 講義
 各ユニットの到達目標に挙げた項目について講義を行う。各分野とも次々に新しい知見が蓄積されているが、今後の発展にも対応できるように基本的な事項について現時点での考え方を学び、4年次以降で行う臨床実習にも対応できる知識を深める。 講義を聴いただけでは知識や考え方は身につかない。講義の際に配布されるプリントのみならず、成書でじっくりと勉強すること。 

ユニット名称:[MM645-301J]皮膚・形成外科学(2024年度)

ユニット責任者石河 晃
ユニット対象学年3 ユニット授業期間 ユニット時限数15 ユニット分類講義

ユニットについて

皮膚は体の内部と外部環境を隔てるバリアであり、人体のホメオスタシスを保つため極めて重要な役割を持つ。面積約1.6㎡、重さは体重の16%を占める人体最大の臓器であり、感覚、分泌、吸収、体温調節などの機能を有するだけでなく、免疫臓器の最前線として抗原の捕捉認識や免疫の獲得に大きく関与している。病態は感染症、炎症、腫瘍など多岐にわたるが、いずれも肉眼的に極めて日常的に観察されることが特徴である。皮膚のみならず、内臓にも病変を生じるもの、また、内臓病変が皮膚に特有の変化を生じさせるものもあり、皮膚疾患は一般臨床医として遭遇する機会の多い疾患で臨床各科との幅広い関連を持つ。皮膚科学を正しく理解することは臨床上極めて重要である。この科目では一般臨床医として必要な皮膚科学の知識を把握する。すなわち、皮膚の構造と機能を理解し、主要な皮膚疾患の病態生理、検査と診断、治療を学ぶ。
授業コマ数は極めて少なく、効率の良い学習をするため臨床写真を多数含むスライドを中心に講義が進むので、教科書を読んで知識を補う必要がある。各講義のシラバスに、講義内容に対応する教科書の頁が詳細に記載されている。必ず予習をして授業に望むこと。講義終了後にMoodleを用いたポストテストを行うので各自アクセスして必ず行うこと。授業中および終了時に質問を随時受けつける。質問をすることは自分自身のみならず他人にとっても理解も深めることにつながるので積極的に質問すること。
対応する医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度版)はD-3-1〜4(皮膚系)である。

形成外科学は、身体各部位における組織欠損(外傷、悪性腫瘍切除術後など)、良・悪性皮膚軟部腫瘍、瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕・ケロイド、唇顎口蓋裂・多合指(趾)症などの先天異常、色素異常、熱傷、顔面外傷、顔面骨骨折、整容外科など様々な疾患を対象としている。治療の目標は正常状態に復元することを基本とし、整容的により美しく、機能的要因にも重視し、さらに患者自身を満足させうることである。解剖学・発生学に基づく各疾患の基礎的理解と治療へのアプロ-チを含めた形成外科学に関する知識の習得と技能の理解を第一目標とする。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

皮膚科領域
1.講義資料はMoodleに掲載されるので事前にダウンロードしておくこと。
2.講義は対面で行う。講義聴講前に各講義項目に明記された指定教科書の頁を読んで授業に臨むこと(30分程度)。
3.2年次までの下記知識を確認しておくこと
①皮膚の構造と機能を概説できる。
②抗原抗体反応、抗原提示、T細胞、B細胞の機能につき概説できる。
③悪性腫瘍の一般的な病理学的特徴を概説できる。
④病原微生物(ウイルス、細菌、真菌)の分類と性質を概説できる。
3.形成外科領域
形成外科的疾患を有する患者の治療を理解するために、解剖学・発生学の基礎的知識および外科治療学に関連した基礎的知識と講義に積極的に参加する態度を必要とする。
①形成外科でとりあつかう先天異常を列挙し、概説できる。
②植皮術と皮弁術の違いを挙げることができる。
③熱傷の深度分類、範囲の診断を概説できる。
④マイクロサージャリーによる組織移植について概説できる。

ユニットの評価について

評価はサブユニット単位で行う。
到達目標の全ての項目について筆記試験(MCQと記述)を行う。おおむね60%以上正解のものを合格とする。臨床医学4における当該ユニットの配分は25%である。
皮膚科領域の講義終了後にポストテストをMoodleを用いて行う。フィードバックはMoodleで行う。

1 筆記試験問題は持ち帰り、各自自己採点を行い復習すること。
2 評価の開示後、3日間に限りオフィスアワーにて個別の質問を受ける。

形成外科学
授業終了時に小テストを行い、模範解答を提示する。
個別の質問はオフィスアワーで対応する。

指定教科書他

皮膚科学
1)「標準皮膚科学(第11版)」 岩月啓氏監修 照井 正・石河 晃編集、2020年2月医学書院、ISBN: 978-4-260-03888-1
2) 「新しい皮膚科学第3版」 清水宏著,2018年2月(中山書店 税込¥8,580)中山書店、ISBN: 978-4-521-74581-7

形成外科学
1)「TEXT 形成外科学(第3版)」、波利井清紀、医学書院 
2)「標準形成外科学(第7版)」、平林慎一、鈴木茂彦、医学書院 
3)「形成外科治療手技全書Ⅰ~III」,波利井清紀野崎幹弘 監修、克誠堂

授業日程一覧(ユニット名称:皮膚・形成外科学) (2024年度)

コマ数形態授業タイトル
1 講義皮膚の構造と機能、基本的検査法
2 講義皮膚科症候学、皮膚病理学、治療学
3 講義角化症
4 講義紅皮症、紅斑症、蕁麻疹・痒疹
5 講義湿疹・皮膚炎群
6 講義薬疹、物理化学的皮膚障害、光線過敏症
7 講義皮膚の良性・悪性腫瘍
8 講義形成外科① 総論,先天異常
9 講義母斑・母斑症、血管腫
10 講義形成外科② 組織移植、植皮術・皮弁術
11 講義脱毛症・血流障害・血管炎・膠原病・全身性疾患と皮膚
12 講義真菌・細菌・ウイルス性皮膚感染症、その他の皮膚感染症
13 講義形成外科③ 外傷、熱傷、潰瘍
14 講義水疱症・膿疱症、色素異常症
15 講義形成外科④ 頭頸部顔面再建、顔面神経麻痺
評価臨床医学4(10:00~12:00・3実)
評価臨床医学4(再)(10:00~12:00・3実)
評価臨床医学4(最終)(10:00~12:00・多目1)