領域について
臨床医学4(骨・運動・感覚器)はモデル化カリキュラム大項目D(人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療)に該当する。人体の骨格、運動機能をつかさどる器官、外表を覆う器官、および外部からの情報を受け取るための器官、そしゃく・嚥下機能を担う器官を統合的に学修する。具体的には整形外科学、皮膚科学、形成外科学、耳鼻科学、歯科口腔外科学、眼科学の各診療科からなる臨床科目である。サブ領域は領域と同一名称である。領域の内容詳細はサブ領域の頁を参照のこと。
講義
各ユニットの到達目標に挙げた項目について講義を行う。各分野とも次々に新しい知見が蓄積されているが、今後の発展にも対応できるように基本的な事項について現時点での考え方を学び、4年次以降で行う臨床実習にも対応できる知識を深める。 講義を聴いただけでは知識や考え方は身につかない。講義の際に配布されるプリントのみならず、成書でじっくりと勉強すること。
領域の評価について
領域:臨床医学4を構成する各ユニットの講義回数の2/3以上の出席が必須である。
上記が満たされない場合、受験資格を喪失する。
科目試験はサブ領域として行う。サブ領域を構成する各ユニットについて、シラバスに明示された配点で評価を行い、全ユニットの評価の合計を100点としてサブ領域の評価とする。
サブ領域がGPA評価でグレードC以上で合格することを持って領域の合格とする。
ユニット名称: 整形外科学 (2021年度)
ユニット責任者 | 高橋 寛 |
ユニット対象学年 | 3 |
ユニット授業期間 | |
ユニット時限数 | 19 |
ユニット分類 | 講義 |
ユニットについて
運動器の障害、退行は、日常生活動作を阻害し生活の質を低下させる。つまり介護が必要となる最大の原因は、整形外科疾患である。
整形外科学では四肢・体幹の支持、運動に関わる器官に生じる先天性、後天性疾患の病因、病態の解明と治療を行う学問である。四肢体幹の支持組織である骨・関節軟部組織に関わる疾患は多岐にわたる。先天性疾患には骨、関節、神経、腱に生じる発生異常に基づく先天性奇形や代謝異常による系統疾患など多岐にわたる。さらに退行変性に基づく脊椎疾患、関節疾患など運動機能に関与する様々な疾患がある。さらに重要な整形外科疾患に外傷がある。外傷による骨・関節・靱帯・神経損傷による運動機能障害の病態と治療に関する学習を行う。
先天性疾患、退行性疾患、外傷、スポーツ障害による運動機能障害の予防について学習する。
さらにすでに退行、喪失した機能の再建方法と治療について学習する。
運動器に対するリハビリテーションは、機能回復、あるいは残存した機能を最大限生かすために必須であり、リハビリテーション学に関する知識を学習する。
該当する医学教育モデル・コア・カリキュラム:D-4-1,D-4-2,D-4-3,D-4-4
受講前に必要とされる知識及び技能・態度
基本的に、標準整形外科の講義内容にのっとった項目を一読する(30分程度)。
四肢・体幹の機能と疾患の理解に必要な解剖、病態、生理機能を学習し、基本的な疾患の診断法と治療法を習得する。
ユニットの評価について(フィードバック含む)
評価はユニット単位ではなくサブ領域(臨床医学4)として行う。
臨床医学4における整形外科の配分は30%である。
到達目標に掲げた項目について理解出来ることを単位認定の要件とし、整形外科学総論、外傷、脊椎・脊髄、代謝性疾患、下肢の運動器疾患、上肢・下肢の運動器疾患、リウマチ性疾患、骨軟部腫瘍、必須主要症候、リハビリテーションなど講義に基づいてMCQ, 筆記試験を行う。
試験問題は、後日、模範解答とともに返却する。
指定教科書他
1.井樋栄二他「標準整形外科学(第14版)」2020年、医学書院、ISBN:978-4-260-03880-5
2.中村隆一他「入門リハビリテーション医学(第3版)」2007年、医歯薬出版、ISBN:978-4-263-21931-7