領域名称: 社会医学1 (2024年度)

領域責任者長谷川 友紀

領域について

 社会医学は、人間集団の健康を現実の生活環境の中で扱う科学である。
 
 医学を支える基礎理論には、生物学的医学と社会医学の2つがある。生物学的医学は、実験室における客観的観察によって、個体を臓器に、臓器を組織に、組織を細胞に、細胞を分子に分割する。疾病は単一の分子や細菌から説明される。それは分析的である。これに対して社会医学では、実験室ではなくて、生活環境の中にいる生きた人間、および人間集団を直接、観察し、具体的な対策を考える。医師も対象者と同じ生活環境に加わる。それは実践的であるが故に、統合的思考が求められる。
 
 社会医学1(領域)は、社会医学に関する知識を修得し、説明できるようになることを目的とする。
 
 社会医学1(領域)は、社会医学1-①(サブ領域)、社会医学1-②(サブ領域)から構成される。
 
 社会医学1(領域)は、医学教育モデル・コア・カリキュラムの大項目のAおよびBに該当する。

領域の評価について

 社会医学1(領域)では主に認知的領域(知識、理解、思考、判断)の到達度を筆記試験により評価する。
 精神運動的領域(技能、コミュニケーションスキル、アカデミックスキル)と情意的領域(態度、意欲、関心)の到達度は、主に社会医学2(領域)の社会医学実習(サブ領域)で評価する。
 
 筆記試験はサブ領域ごとに行う。
 
 社会医学1(領域)に属するすべてのサブ領域が、GPA評価でグレードC以上の場合を合格とする。
 
 社会医学1(領域)に属する一部または全てのサブ領域が、GPA評価でグレードDまたはFの場合を不合格とする。
 
 
 
 
 

サブ領域名称: 社会医学1-① (2024年度)

サブ領域責任者長谷川 友紀

サブ領域について

プロフェッショナリズム、Evidence Based Medicine、個人情報管理、チーム医療、地域医療、医学研究、疫学、生活習慣病、保健学、保健・医療・福祉・介護の制度、法医学、関連法規等について理解し、説明できるようになることを目的とする。

社会医学1-①(サブ領域)は公衆衛生学/医療政策・経営科学、衛生学、疫学/医療統計学の各ユニットから構成される。

各ユニットが担当する内容は次の通り。
公衆衛生/医療政策・経営科学:社会保障制度、医療経済、医療関連法規、食習慣・運動・休養、地域保健、精神保健、母子保健、学校保健、成人保健、高齢者保健、食品保健等
衛生学:産業保健、環境衛生等
疫学/医療統計学:疫学、医療統計学等

社会医学1-①(サブ領域)は、医学教育モデル・コア・カリキュラムの中項目A-1、A-2、A-4、A-5、A-7、A-8、B-1、B-2、B-3、B-4に該当する。

ユニット名称:[MM671-301J]公衆衛生学/医療政策・経営科学(2024年度)

ユニット責任者長谷川 友紀
ユニット対象学年3 ユニット授業期間 ユニット時限数11 ユニット分類講義

ユニットについて

地域保健、社会保障、医療経済、医療関連法規、食習慣、運動と休養、メンタルヘルス、母子保健、成人保健、高齢者保健、感染症予防、食品保健、衛生統計等の現状や制度について理解することを目的とする。

公衆衛生学/医療政策経営科学(ユニット)は、医学教育モデル・コア・カリキュラムの小項目A-1-1、A-1-2、A-1-3、A-4-2、A-5-1、A-7-1、A-7-2、B-1-4、B-1-5、B-1-6、B-1-7、B-1-8、B-1-9、B-2-2、B-4-1に該当する。

指定教科書の該当箇所を事前に通読すること(約30分)。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

社会科学的な視点が必要となるので、社会とのかかわりに関心を持ち、論理的な思考と、柔軟な態度が必要となる。指定された教科書とともに、毎日の新聞を丁寧に読む習慣をつけておくこと。

ユニットの評価について

本ユニットは、社会医学1-①(サブ領域)の100点満点中の30点を占める。

筆記試験(約8割がMCQ、約2割が記述)により評価する。試験後に模範解答を一定期間掲示する。

指定教科書他

【教科書】
A. 長谷川友紀他編;医療職のための公衆衛生・社会医学 第8版、エムスリーエデュケーション、2022(公衛A-1)

【参考書】
A. 厚生統計協会;国民衛生の動向、厚生統計協会、最新版(公衛B-1)
B. グリーンバーグ(熊倉伸宏・高柳満喜子監訳);医学がわかる疫学(第3版)、新興医学出版、2004(公衛B-2)

授業日程一覧(ユニット名称:公衆衛生学/医療政策・経営科学) (2024年度)

コマ数形態授業タイトル
1 講義成人保健、高齢者保健
2 講義社会医学入門
3 講義健康サービス
4 講義医療関係法規
5 講義社会保障と医療経済
6 講義感染症予防
7 講義国際保健
8 講義母子保健、学校保健
9 講義食習慣、運動と休養、その他の健康関連行動
10 講義メンタルヘルス
11 講義根拠に基づく医療(Evidence Based Medicine; EBM)
評価社会医学1-①(10:00~11:30・3実)
評価社会医学1-①(再)(10:00~11:30・3実)
評価社会医学1-①(最終)(13:00~14:30・多目1)