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領域名称: 臨床実習(6年次) (2021年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2021年度)

ユニット名称: 循環器内科(大森) (2021年度)

ユニット責任者池田 隆徳
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

臨床実習の対象は疾患でなく、疾患という身体的問題を有した患者であり、患者はまた心理的存在、社会的存在としての人間である。従って、ここでは全人的医療の実習が求められる。学生も医療チームの一員として、初診患者や入院患者を担当し、指導医監督の下にコミュニケーションの取り方、身体診察、診断、治療などについて学ぶ。つまり患者のプレゼンテーション、処置・検査・手術などの介助を通して診療参加型臨床実習を目指す。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

本科目を実習するにあたり、これまで履修した循環器領域における知識および技能を復習しておく必要がある。主要疾患については、診断から治療までの流れを説明できることが実習に臨むうえでの前提となる。
循環器(心血管)系の構造と機能について整理し、循環器診療の基本となる病因、病態、生理について復習する。
具体的には、下記について事前に学修しておくことが望まれる。
学修目標:
①心臓の構造と分布する血管・神経、冠動脈の特長とその分布域を説明できる。
②心筋細胞の微細構造と機能を説明できる。
③心筋細胞の電気現象と心臓の興奮(刺激)伝導系を説明できる。
④興奮収縮連関を概説できる。
⑤体循環、肺循環と胎児・胎盤循環を説明できる。
⑥大動脈と主な分枝(頭頸部、上肢、胸部、腹部、下肢)を図示し、分布域を概説できる。
⑦主な静脈を図示し、門脈系と上・下大静脈系を説明できる。
⑧毛細血管における物質・水分交換を説明できる。
⑨胸管を経由するリンパの流れを概説できる。
⑩心周期にともなう血行動態を説明できる。
⑪心機能曲線と心拍出量の調節機序を説明できる。
⑫主な臓器(脳、心臓、肺、腎臓)の循環調節を概説できる。
⑬血圧調節の機序を説明できる。
⑭体位や運動に伴う循環反応とその機序を説明できる。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

実習の最終週に、指導医および教授から実習全体に関わる評価と試問で理解度についての形成評価を受ける。
7段階評価であり、4段階以上を実習終了とする。
実習期間中の出席日数は総括評価の対象となる。特にレポートなどの提出のの必要はない。遅刻なしに出席することが前提である。
<評価項目>
1)実習全体に関わる評価
①時間遵守に関する態度
②積極性・協調性に関する実習中の態度
③患者との関係構築に関する実習中の態度
④他者との関係構築に関する実習中の態度
⑤学修意欲に関する評価
2)診療科(循環器内科)領域に関わる評価
①循環器疾患の概略に関する理解
②循環器の症候に関する理解
③循環器の病態生理に関する理解
④循環器の検査法に関する理解
⑤循環器の基本的治療に関する理解

指定教科書他

<指定教科書>
・「内科学」 朝倉書店
<参考書>
・「STEP内科5・循環器」 海馬書房
・「新・病態生理できった内科学1・循環器疾患」 医学教育出版社
・「心臓病の病態生理―ハーバード大学テキスト」 MSI
・「循環器病学」 西村書店
・「今日の循環器疾患治療指針」 医学書院
・「病気がみえる循環器」 メディックメディア
・「絶対読める心電図」 羊土社