領域名称: 人文・社会学 (2024年度)

領域責任者山口 哲生

領域について

 「人文・社会学」は「人文・社会学I」「人文・社会学II」があり、「人文・社会学I」は心理学と倫理学、「人文・社会学II」は法学と社会学から構成される。
 
 人文・社会学領域は、『医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)』の以下の大・中・小項目に該当する。
 
 PR: プロフェッショナリズム
 PR-02: 思いやり
  PR-02-01: 思いやり
   PR-02-01-01, PR-02-01-02
  PR-02-02: 他者理解と自己理解
   PR-02-02-01, PR-02-02-02
 PR-03: 教養
  PR-03-01: 教養
   PR-03-01-01, PR-03-01-02
 PR-04: 生命倫理
  PR-04-01: 臨床倫理
   PR-04-01-01
 
 GE: 総合的に患者・生活者をみる姿勢
 GE-01: 全人的な視点とアプローチ
  GE-01-02: 生物・心理・社会的な問題への包括的な視点
   GE-01-02-01
  GE-01-05: 行動科学
   GE-01-05-02
 GE-03: 人生の視点とアプローチ
  GE-03-01: 人生のプロセス
   GE-03-01-01
  GE-03-02: 小児期全般
   GE-03-02-01, GE-03-02-02, GE-03-02-03
  GE-03-04: 学童期、思春期、青年期、成人期
   GE-03-04-02, GE-03-04-03, GE-03-04-04
 GE-04-02: 社会科学
 GE-04-02-01, GE-04-02-02, GE-04-02-03
 
 PS: 専門知識に基づいた問題解決能力
 PS-02: 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
  PS-02-17: 精神系
   PS-02-17-01
 
 SO: 社会における医療の役割の理解
 SO-04: 社会の構造や変化から捉える医療
  SO-04-04: 哲学と医療
   SO-04-04-01
 
 
 本領域の目的は、4つの科目を学ぶことで、相互の科目に共通する社会的動物としての人を取り巻く状況を理解し、より全人的に患者さんに対峙できるような意識と態度を育成することである。法学では、万が一の医療過誤や、医療ミスが生じた場合の法的な措置の知識を知り、予防を万全とする医療体制や医師としての在り方を考察できるようになる。倫理学では、その法的な知識を持ったうえで、生死が関わる葛藤状況において倫理的な視点を得る。社会学では、患者も何かしらの集団に所属していることで、生じる様々な葛藤があり、単なる社会的現象ではなく、その裏にある理論を理解することで、医療ミスが生じる背景を推察することができるようになる。心理学では、健康な人間の心がどのように機能し、それがどのように病むかについて様々な視点から知識を得て、人を全人的に理解する。
 それにより、患者さんと対峙するときに、患者さんの臓器のみに焦点を当てるのではなく、患者さんの家族や学校、職場における対人関係や、経済的状況にまで洞察を持ったうえで、全人的に診察ができる医師を育成する。
 
 

領域の評価について

 人文社会学1及び人文社会学2は独立したサブ領域として評価される。
 
 1)サブ領域の評価判定は100点満点の評価で行い、グレードC以上(60点以上)を合格とする。サブ領域の最終GP評価は、各ユニットの評価を勘案した総合判定とする。
 2)グレードF判定(6割未満)のユニット評価が1つあっても、サブ領域のGP評価がグレードCの場合には、サブ領域の最終評価は合格と判定する。ただし、ユニットにF-がある場合は、60点以上であっても不合格となる。
 3)受験資格は、サブ領域の全講義回数の2/3以上の出席とする。不合格者は、ユニット単位ではなくサブ領域単位で本試験・再試験等を受験する。
 4)試験のフィードバックを希望する者は試験終了1週間以内に担当教員へメールで連絡をすること。2ユニットの得点の合計平均点がGPAグレードC以上(60点以上)であることが、サブ領域の合格要件になる。
 
 成績評価は本学のGP評価制度による。
 S 90点以上から100点
 A 80点から89点
 B 70点から79点
 C 60点以上から69点
 F 40点以上59点
 F- 0点以上39点
 

サブ領域名称: 人文・社会学2 (2024年度)

サブ領域責任者山口 哲生

サブ領域について

人文・社会学2は、法学(14コマ)と社会学(13コマ)で構成される。

人文・社会学2は、『医学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)』の以下の大・中・小項目に該当する。

PR: プロフェッショナリズム
 PR-03: 教養
  PR-03-01: 教養
   PR-03-01-01, PR-03-01-02

GE: 総合的に患者・生活者をみる姿勢
 GE-01: 全人的な視点とアプローチ
  GE-01-02: 生物・心理・社会的な問題への包括的な視点
   GE-01-02-01
 GE-04: 社会の視点とアプローチ
  GE-04-02: 社会科学
   GE-04-02-01, GE-04-02-02, GE-04-02-03

それぞれのユニットの詳細については、シラバスを参照されたい。

ユニット名称:[MM155-101J]社会学(2024年度)

ユニット責任者山口 哲生
ユニット対象学年1 ユニット授業期間1期 ユニット時限数13 ユニット分類講義

ユニットについて

<内容の紹介>
 第一に、社会学が現代社会をどのように特徴づけ、「いま」をどのように問題化するかを理解してもらう。第二に、第一で明らかになった社会学的知見を現代医療の諸相と関連づけることで、社会学の立場から現代医療をめぐる諸課題を明らかにする。こうした社会学的知見を医療現場における諸問題解決・克服法提示の一助とすることが講義の目標である。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

・社会学的な営みは「当たり前」を疑うことから出発します。ルーティンとしての日々の生活に「なぜ」と問いを発してみてください。
・自身が日々直接的に出会う出来事だけではなく、電車内の雑誌吊り広告に目をやったり、ネットニュースの特集記事を読んだり、小説や映画に触れる機会をもち、「社会」への関心を養い、「みんなにとっての問題」という視点を獲得してください。広い知見を得ることが、柔軟な思考を養う素地になるはずです。

ユニットの評価について

<評価の基準>
筆記試験60% 講義中のコメントペーパー提出20% 平常点(出席状況)20%

評価はユニット単位ではなく、サブ領域単位でおこなう。
法学と社会学の素点にそれぞれ50%をかけたものを得点とし、100点満点で評価する。
サブ領域は100点満点で評価し、C以上(60点以上)を合格とする。サブ領域の最終GP評価は、各ユニットの評価を勘案した総合判定とする。
ユニット評価でF-がある場合、サブ領域の評価がグレードFとなり不合格とする。

指定教科書他

教科書:特に指定しない。
参考書:那須壽編、2012年『クロニクル社会学』有斐閣アルマ、ISBN:978-4641120419。中川輝彦等編著、2018年『よくわかる 医療社会学』ミネルヴァ書房、ISBN:978-4623058211。
その他:講義はパワーポイントを使用します。スライドPDFを配布します。

授業日程一覧(ユニット名称:社会学) (2024年度)

コマ数形態授業タイトル
1 講義「社会学」とは-社会学の研究対象-
2 講義社会学の考え方-なぜ「いつもそうするように」振舞うのか-
3 講義権力が「私」をつくりあげるーつくられる身体-
4 講義日常生活世界-当事者の立場から考える-
5 講義侵食される「私のリアリティ」-統制される日常生活世界-
6 講義差異を求める社会-ルーティンのゆらぎ-
7 講義「私にとっての」に潜む危うさ-スピリチュアリティ-
8 講義液状不安社会-「恐怖」としてのルーティン喪失-
9 講義マクドナルド化する社会-効率化という鉄の檻-
10 講義選別し排除する社会-社会生活の元手-
11 講義変わりゆく恋愛の形-他者をどうとらえるか-
12 講義リスク化する家族-家族難民-
13 講義社会学になにができるかー社会学講義のまとめー
評価人文・社会学2(10:00~11:30・2実)
評価人文・社会学2(再)(10:00~11:30・2実)