東邦大学医学部 教育ポータル

領域名称: 臨床実習(6年次) (2021年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2021年度)

ユニット名称: 病院病理学(大森) (2021年度)

ユニット責任者渋谷 和俊
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

内科学や外科学をはじめとする主要診療科における診療を実施する上で、病理組織学的診断ならびに細
胞診断学は、治療方針を決定するための重要な要素である.特に抗腫瘍化学療法や外科手術および術式等の治療法の選択と実施には、EBM が主流となった今日の診療では不可欠の根拠となっている。
本実習では、病理組織学的診断を自ら行うことで、基本的な疾患の組織学的変化を習得するのみならず、症例の病態を細胞や組織の変化から理解する思考過程(疾患に対する考え方)を身につけてもらいたい。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

ユニットの評価について(フィードバック含む)

病理組織学的診断ならびに細胞診断に関する基本的な診断手技ならびに病態に関する知識習得の程度につい
て、指導医ならびに指導責任者が個別に評価する。

指定教科書他

教科書はまず、
1.豊國、高橋監訳 ロビンス 基礎病理学 原書第9版:丸善出版、東京、2014 とする。

日本の教科書では比較的最近改版されたものとして下記を挙げておく。
2.坂本、北川、仁木編 標準病理学 第4版:医学書院、東京、2010

組織病理アトラスは下のいずれかを実習時必携とすること。
3. 深山、小田、坂本他 編 組織病理アトラス 第6版:文光堂、東京、2015
4. 深山編 病理組織マップ&ガイド:文光堂、2014
5.坂本、北川、菅野著 組織病理カラーアトラス 第2版:医学書院、東京、2015

3は長年にわたって定評のあるものの待望の新版で、4,5よりも多数の疾患が取り上げられており、写真、文とも充実している。マクロ写真も前の版に比べて増えている。医学生には充分な内容で、むしろ卒後の専門医の勉強にも使える内容となっている。ただし価格は高い。
4,5はむしろ医学生向けのアトラスとなっており、4は出版年が新しく、マクロとミクロ、正常組織と病理組織を対比させながら提示しており、理解しやすい。5は2と同じ出版社から。最近版が新しくなった。組織写真の他、図表や箇条書きにされたポイントなど教育的内容も含む。

日本語より英語の方が得意という学生は、原書に挑戦してみるのもよい。ただし上記1を買うと、Web上で原書本文に正規にアクセスできるので、現代では紙の本として持つ価値は薄れたかもしれない。
6. Kumar, Abbas, Fausto, Mitchell; Robbins Basic Pathology 9th Edition: Saunders/ Elsevier, Philadelphia, 2013
7. Klatt; Robbins and Cotran Atlas of Pathology 2nd Edition: Saunders/ Elsevier, Philadelphia, 2010
上記5がテキスト、6が写真が豊富なアトラスという構成。