ユニット名称: 薬理学講座 (2021年度)
ユニット責任者 | 杉山 篤 |
ユニット対象学年 | 6 |
ユニット授業期間 | |
ユニット時限数 | 0 |
ユニット分類 | 実習 |
ユニットについて
将来、世界の最先端で各分野の活動を担う先進的研究を行うためには、学生時代に高いレベルの先端的研究に、早期に、深く、関わってゆくことが不可欠です。医学部学生の場合、卒後には長期にわたる臨床トレーニングが待っており、本格的な研究活動に入る時期が遅くならざるを得ません。薬理学講座における6年次選択制臨床実習(ECC)では、そのような課題の一部を解決するための機会を提供します。学生の積極的な参加を期待しています。
薬理学講座では、
遺伝子-臓器・器官レベルで得られた情報を生体に反映させ、統合的に解釈し、医療の現場に貢献できる研究を展開しています。研究対象も薬物に限定せず、再生医学に基づいた治療手段や医療機器の開発など、幅広い研究を総合的に推進しています。当講座で実施中のプロジェクトにその一員として参加し、リサーチに必要な知識・手技を学べます。希望者には学会発表や論文執筆の機会を与えます。実習期間中に実施される予定の研究は下記の通りです。
1)薬物誘発致死性不整脈の予知システム
薬物治療に起因する致死性不整脈を回避することは、創薬における最優先課題の一つになっています。「ヒトiPS由来心筋細胞オンチップモデル」および「In vivo不整脈検出モデル動物」を用いた新規候補化合物の不整脈惹起性を推定する評価システムの開発を行い、国際標準化を目指した活動を展開しています。
2)心房細動の新規薬物療法
画期的な薬物療法が未だ開発されていない不整脈が心房細動です。治療対象である「発作性」および「慢性持続性」心房細動モデル動物の開発に成功しました。心房選択的イオンチャンネル修飾薬の抗心房細動作用を総合的に分析することにより、有望な心房細動の治療標的分子を明確にし、心房細動に有効かつ安全な薬物療法の確立を目指した研究を推進しています。
3)老化制御法の開発
臓器間ネットワークという観点から、個体全体の老化を改善する、全く新たな研究領域を開拓しています。老化遅延細胞の移植による老化改善をモデルに、老化を抑制・拮抗するメカニズムの解析を行い、老化改善が軽度認知障害や高齢者糖尿病などの加齢関連疾病への治療法となる可能性を検討し、健康寿命を延伸する老化制御法の開発を行っています。
受講前に必要とされる知識及び技能・態度
基礎および臨床医学科目で習得した知識、基礎および臨床実習で習得した基本的技術や情報の統合能力、および研究に対する意欲的な態度
ユニットの評価について(フィードバック含む)
出席、実習態度、実習内容の発表
指定教科書他
実習中に適宜、紹介