領域名称: 課題解決学習2 (2024年度)

領域責任者中瀬古 寛子

領域について

 本領域はサブ領域「課題解決学習基礎編2」のみからなり、サブ領域「課題解決学習基礎編2」はユニット「PBLテュートリアルII」のみからなる。
 本領域は課題解決学習の一端として、小人数グループで相互に学び合い、発展的な課題に取り組みながら、自学自習の態度、情報収集能力、科学的かつ批判的な思考力、グループ討論能力やプレゼンテーション能力を実践的に養う。学生は、課題を通して、履修済みの知識と新たに修得する知識を統合し、より幅広い理解に到達する。さらに、理解したことを他人にプレゼンテーションし、質疑応答することで、より深い理解を得ることができる。自由度の高いレポート課題に取り組み、各学生の能動的な学修成果として文書にまとめる。このような学修プロセスによって、新しい医学的知識・情報の取得・理解および応用という将来にわたって医師及び医学研究者として基礎となる姿勢・態度を身につけることを目指している。
 
 本領域は医学教育モデル・コア・カリキュラムの以下の項目を中心に、必要に応じて関連する領域の知識を発展的にカバーする。
 A 医師として求められる基本的な資質・能力
 C 医学一般
 D 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療

領域の評価について

 領域/サブ領域が、GPA評価でグレードC以上で、この領域が合格となる。

サブ領域名称: 課題解決学習基礎編2 (2024年度)

サブ領域責任者中瀬古 寛子

サブ領域について

本サブ領域の目的およびユニット構成は領域の記載と同一である。医学教育モデル・コア・カリキュラムの中項目A-2 医学知識と問題対応能力、A-4 コミュニケ-ション能力、A-5 チ-ム医療の実践、A-8 科学的探究およびA-9 生涯にわたって共に学ぶ姿勢に該当する。

発展的な課題に応じて関連する知識をカバーし、該当する医学教育モデル・コア・カリキュラムの中項目はC-1 生命現象の科学, C-2 個体の構成と機能, C-3 個体の反応, C-4 病因と病態、D-1 血液・造血器・リンパ系, D-2 神経系, D-3 皮膚系, D-4 運動器(筋骨格)系, D-5 循環器系, D-6 呼吸器系, D-7 消化器系, D-8 腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む), D-9 生殖機能, D-10 妊娠と分娩, D-11 乳房, D-12 内分泌・栄養・代謝系, D-13 眼・視覚系, D-14 耳鼻・咽喉・口腔系, D-15 精神系である。

ユニット名称:[MM930-201J]PBLテュートリアルⅡ(2024年度)

ユニット責任者中瀬古 寛子
ユニット対象学年2 ユニット授業期間 ユニット時限数15 ユニット分類演習

ユニットについて

•本ユニットは、発展的な課題を用いた少人数での課題解決型学修(PBLテュートリアル)形式の演習である。
•小人数で自主的なグループワークおよびグループディスカッションで相互に学ぶ取り組みを通して、将来の医師及び医学研究者として必要な2つの能力を涵養することを目的とする。ひとつは基本的学修能力、すなわち、提示された医学的シナリオから様々な課題を抽出する能力、正確な情報を正しい情報源から収集する能力、科学的な思考力を用いてグループ内で徹底的に討論する能力、学修課題についてのプレゼンテーションを作成・発表・質疑応答したりレポートを作成する能力である。もう一つ重要なのは協働して作業をする能力、すなわち、グループの中で建設的な関係を構築する能力、グループワークを通じ互いに学ぶことで多面的に問題を検討する能力である。
•本目的を効果的に推進するため、学生を指導するテュータは知識の供給者としてではなく、学生の自主的な取り組みの支援者として参加する。
•演習中、もしくは演習後にシナリオ作成者によるグループワークへのフィードバックや、シナリオ解説も適宜実施する。
•提示されている日程は目安であり、学修シナリオごとに詳細は異なる。
•本ユニットは特別な社会的状況が生じない限り、対面で行う。ただし学修の補助として、必要に応じ各種オンラインプラットフォームを用いる。

本ユニットは、主として医学教育モデル・コア・カリキュラムの小項目A-2-1、A-2-2、A-4-1、A-5-1、A-8-1およびA-9-1に関連するが、学修シナリオにより大項目D、Eに含まれる全ての小項目が対象となりうる。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

本ユニットの受講者は、すでに履修済みの「生体の構造1,2」、「生体の機能1,2」、「生体物質の科学」および「病態の科学」領域の知識や考え方の復習をし、既知の内容を確認すること(2時間)。また本ユニットを受講する上で非常に重要なのは、未履修の新しい学修課題に対して積極的・能動的に取り組む態度や、他者と協調的に建設的な議論や対話をする態度である。

ユニットの評価について

•評価の内訳は、演習中(コアタイム)の評価が40%、小グループ発表会が30%、レポートが30%を占める。
•演習中の評価対象は、技能:互いの意見や情報を共有・吟味・批判・同意を適切に行いつつ、建設的に議論を進める技能、知識:課題を抽出し既知内容と関連付けて統合し、かつ適切な自学自習を行えるような、知識を有効に用いる能力、態度:課題解決に向けて良好なコミュニケーションを築き、他者との学びを積極的に進める態度である。
•小グループ発表会の評価対象は、修得した知識を論理的かつ説得力を持ってプレゼンテーションする能力、他人のプレゼンテーションに対して疑問点を言語化して適切な質問を行う能力、質問者の疑問に適切に応答する能力である。
•レポートの評価対象は、学修対象に対する深く広い理解を修得する能力、およびその理解を整理してわかりやすく記載する能力である。
•フィードバックは、終了後個別に行う。
•いずれの項目においても、非協力的な態度、不正な行為、他者に対する配慮の欠如など、将来の医師としての自覚に欠ける行動については、厳格な評価の対象となる。

指定教科書他

「生体の構造1,2」、「生体の機能1,2」、「生体物質の科学」および「病態の科学」領域の各ユニットの教科書および参考書に準じる。

授業日程一覧(ユニット名称:PBLテュートリアルⅡ) (2024年度)

コマ数形態授業タイトル
1 演習PBLテュートリアルII 討論
2 演習PBLテュートリアルII 資料収集&自学自修
3 演習PBLテュートリアルII 討論&レポート作成
4 演習PBLテュートリアルII 討論
5 演習PBLテュートリアルII 資料収集&自学自修
6 演習PBLテュートリアルII 討論&レポート作成
7 演習PBLテュートリアルII 討論
8 演習PBLテュートリアルII 資料収集&自学自修
9 演習PBLテュートリアルII 討論&レポート作成
10 演習PBLテュートリアルII 討論
11 演習PBLテュートリアルII 資料収集&自学自修
12 演習PBLテュートリアルII 発表会用資料作成&レポート作成
13 演習PBLテュートリアルII 小グループ発表会
14 演習PBLテュートリアルII 小グループ発表会
15 演習PBLテュートリアルII シナリオ解説&レポート作成