領域について
【学修目標】
5年次生の診療参加型臨床実習の準備科目として位置付けられている。
1から3年次生で修得した医学的知識に基づき、「症候」から病態を推測し、適切な診断を導き出せるようになることを目標とする。
【医学教育モデル・コア・カリキュラム】
大項目D、E、Fに該当する。
【サブ領域:課題解決学修臨床編の学修目標】
1. 「症候」に即して医療面接を行うことが出来る。
2. 診察所見、検査所見を解釈、評価することが出来る。
3. 医療面接、診察所見、検査所見から病態を推測し、診断を導き出すことが出来る。
領域の評価について
サブ領域である「課題解決学習臨床編」が、GPA評価でグレードC以上であること、かつ全演習回数の4/5以上に出席していることを、合格基準とする。
ユニット名称: 臨床推論 (2021年度)
ユニット責任者 | 髙井 雄二郎 |
ユニット対象学年 | 4 |
ユニット授業期間 | |
ユニット時限数 | 55 |
ユニット分類 | 演習 |
ユニットについて
「臨床推論」は臨床医が日々行っていることであり、診療の基本である。「臨床推論演習」はこれまで学んできた基礎医学、臨床医学の知識を利用し、診断に至るまでの過程を学修し修得するための演習である。5年生で行われる臨床参加型実習に参加する前に、必ず修得すべきものと位置づけられる。
1日、1症候を学修する。小グループに分かれ、1グループを1名のテュータが担当する。
午前中はシナリオ上の患者さんについて、テュータから医療面接、身体診察、検査所見を聴取し、グループ内で議論しながら病態を考え診断を推察する。午後は個々人でPOMRを記載し、最後の時間にグループの代表者が発表した上で、シナリオ作成者が解説を行う。
学修する症候を事前にシラバスで確認し、その症候を来すメカニズムや、疾患に関して予習しておく。(30分)
自分で記載したPOMRの内容と、シナリオ作成者の解説、フィードバックをもとに復習する。(30分)
受講前に必要とされる知識及び技能・態度
知識:臨床医学の講義が終了しており、疾病に関する知識を修得していることを前提とする。また、基礎医学で学んだ解剖学、生理学、薬理学なども理解している必要がある。
態度:これまで学んだ基礎医学、臨床医学の知識を統合して臨床推論を行うには、能動的に学び取る態度が求められる。
ユニットの評価について(フィードバック含む)
1. テュートリアル形式の演習時間内では、テュータが、1) 学習と発言の内容、2) 演習に臨む態度を各々10点満点で評価する。
2.班の代表者がPOMR発表を5点満点で評価する。
2. 全員が演習時間内にPOMRを記載して提出する。POMRはRubricを用いて50点満点で評価する。
3. 1と2の合計点を2倍したもの(50点満点)と3の点数を合算して100点満点とし、60点以上を合格とする。
尚、評価のフィードバックはMoodle上で行う予定です。
シナリオの内容(評価ではなく)に関しては、全体的に講義形式でフィードバックする予定である。
指定教科書他
1. これまで基礎医学、臨床医学の各講義で指定された教科書、教員が作成した資料を参考とする。
2. テュートリアル形式の演習開始前には、その日に学ぶ症候のみを教育ポータルに開示する。