領域名称: 生体の機能2 (2024年度)

領域責任者内藤 篤彦

領域について

 【学修目標】
 疾病の病因・病態・治療を理解する上で礎となる人体の正常機能について、1年次の領域『生体の機能1』および2年次の領域『生体の機能2』で学ぶ。正常機能についての深い知見(基礎医学知識)を身につけることは、臨床医学を履修するために必要であり、臨床医学を深く理解するための貴重な財産となるものである。
 『生体の機能2』領域の学習目標は、神経系が身体の内外からの情報を収集し、収集した情報をもとに身体を操作する仕組みを理解するとともに、代表的な神経疾患で認められる症状や徴候が出現する仕組みを理論的に説明できるようになることである。
 
 【該当する医学教育モデルコアカリキュラムの大項目】
 D. 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
 D-2 神経系
 D-2-1) 構造と機能
 D-2-1)-(1) 神経系の一般特性:②、③、④
 D-2-1)-(2) 脊髄と脊髄神経:①、②、③、④
 D-2-1)-(3) 脳幹と脳神経:③
 D-2-1)-(4) 大脳と高次機能 :②、③
 D-2-1)-(5) 運動系:①、②、③
 D-2-1)-(6) 感覚系:①、②
 D-2-1)-(7)  自律機能本能行動:①、②、③
 D-2-2) 診断と検査の基本:②
 D-2-3) 症候:⑤
 D-2-3)-(1) 運動失調障害と不随意運動:①、③
 D-2-3)-(3)  言語障害:①
 D-13 眼・視覚系
 D-13-1) 構造と機能:①、②、③、④
 D-13-3) 症候
 D-13-3)-(1) 眼・視覚系に関する主要症候:①
 D-13-4) 疾患
 D-13-4)-(1) 眼・視覚系の良性疾患:①
 D-14 耳鼻・咽喉・口腔系
 D-14-1) 構造と機能:①、②、⑤、⑥
 
 C. 医学一般
 C-2 個体の構成と機能
 C-2-3) 個体の調節機構とホメオスタシス
 C-2-3)-(2) 神経による情報伝達の基礎:④
 C-2-3)-(4) ホメオスタシス:③、⑤
 
 
 【サブ領域「生体の機能2」の学修目標】領域「生体の機能2」は一つのサブ領域「生体の機能2」で構成されている。サブ領域「生体の機能2」の学習目標は神経系が身体の内外からの情報を収集し、収集した情報をもとに身体を操作する仕組みを理解するとともに、代表的な神経疾患で認められる症状や徴候が出現する仕組みを理論的に説明できるようになることである。
 
 

領域の評価について

 サブ領域「生体の機能2」がGPA評価でグレードC以上で領域「生体の機能2」は合格となる。                                                  

サブ領域名称: 生体の機能2 (2024年度)

サブ領域責任者内藤 篤彦

サブ領域について

サブ領域「生体の機能2」の学修目標は、神経系が司る感覚機能、運動機能、高次中枢機能、本能・自律機能について理解することである。
本サブ領域は、「感覚機能ユニット」「運動機能ユニット」「高次中枢・自律機能ユニット」から構成される。
各ユニットの学修目標は以下の通りである。

① 感覚機能:神経系が体の外や中の様子を把握する仕組みを学修する。(医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:C-2、D-2、D-13、D-14(対象となる小項目は「C-2-3)-(2):④」、「D-2-1)-(2) :①、③」、「D-2-1)-(4):②」、「D-2-1)-(6):①」、「D-13-1) :①、②、④」、「D-13-3) -(1) :①」、「D-14-1):②、⑤、⑥」))

② 運動機能:神経系が体を意識下および無意識下に運動させる仕組みを学修する。(医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:C-2、D-2(対象となる小項目は「C-2-3)-(4):⑤」、「D-2-1)-(2) :①、②」、「D-2-1)-(5):①、②、③」、「D-2-3)-(1):①、②」))

③ 高次中枢・自律機能:神経系が把握した情報を蓄積する仕組みや、情報をもとに適切な行動や反応を計画する仕組みを学修する。(医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:C-2、D-2(対象となる小項目は「C-2-3)-(4):③」、「D-2-1)-(4) :②、③」、「D-2-1)-(7):①、②、③」、「D-2-3)-(3):①」))

ユニット名称:[MM633-203J]高次中枢・自律機能(2024年度)

ユニット責任者内藤 篤彦
ユニット対象学年2 ユニット授業期間2期 ユニット時限数11 ユニット分類講義

ユニットについて

【内容の紹介】
ユニット「高次中枢・自律機能」は領域『生体の機能2』、サブ領域「生体の機能2」を構成する1つとして設定される。
高次中枢・自律機能ユニットでは、ヒトで高度に発達した認知・思考・学習・記憶・言語機能に代表される高次神経機能と、動物に普遍的にみられる自律機能、摂食・飲水・性行動などの本能行動、概日リズム・意識/覚醒・睡眠などの生体リズム、情動機能の発現と作用機序について学ぶとともに、これらが障害された際の症状について理解する。(対応する医学教育モデル・コア・カリキュラム小項目:D-2-1)、D-2-3)、D-2-4))

【準備学修】
事前に学修すべき内容はシラバス上およびMoodleで詳細を確認すること。
講義資料および講義動画は原則として7日前までにMoodleおよび・またはVimeoで配信する。

【その他】
学修の到達度を自ら確認できるようMoodleを通じて問題を配信するが、その得点は総括評価には利用しない。
講義でMoodleやその他のwebツールを利用することがあるので、講義にはラップトップやiPad等のデバイスを持参すること。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

ユニットの評価について(フィードバック含む)
ユニット「運動機能」の総括評価は、定期試験(MCQおよび記述式;25点)および講義内評価(5点)で行う。
講義内評価の課題は6/9 I限(脳代謝と保護機構)で提示する。課題の評価はMoodleに掲載するルーブリック表を用いて合計5点満点で行う。
授業中の積極性および態度が極めて優秀ないし極めて不良の学生に対し、講義内評価の得点に加点および減点することがある。加点・減点幅は授業ごとに最大1点とする。加点・減点の結果得られる講義内評価の最終的な得点は5点を超過することを許容するが、0点を下回ることはない(最高16点、最低0点)。
定期試験と講義内評価の合計点が30(満点)を上回った場合、30点として評価する。
定期試験のフィードバックはMoodleに解説動画を掲載することによって実施する。

ユニット「高次・自律機能」の形成評価を目的とした問題および問題ごとのフィードバックを適宜Moodleに掲載するので活用すること。形成評価を目的とした問題の得点は、総括評価には利用しない。


ユニットの評価について

ユニット「高次中枢・自律機能」の評価は、筆記試験を通じて行う。高次中枢・自律機能の配点は約1/3である。試験はI期末に実施する。

指定教科書他

講義は下記の教科書をもとに構成している。自分が読みやすいと感じる1冊を選び講義の予習・復習に活用すること(教科書を購入し予習・復習に活用したかは評価に利用しない)。
【教科書】
標準生理学(第9版)小澤瀞司, 福田康一郎総編集 医学書院 2019 ISBN: 978-4-260-03429-6
カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版(第4版)坂井建雄総編集 日本医事新報社 2021 ISBN: 978-4-7849-3181-1
ガイトン生理学 (原書13版) JE Hall著 石川義弘、岡村康司、尾仲達史、河野憲二総監訳 エルゼビア・ジャパン 2018 ISBN: 978-4-8603-4774-1
生理学テキスト(第8版)大地陸男著 文光堂 2017 ISBN: 978-4-8306-0229-0

下記の参考書は学生が学修を進めるため、または知識の垂直統合を実現するために有用である。現時点で購入する必要はないが、興味のある学生は参考にすること(参考書を購入し、活用したかは評価に利用しない)。
【参考書】
カンデル神経科学 金澤一郎/宮下保司【日本語版監修】MEDSi 2014 ISBN: 978-4-89592-771-0
病気がみえる 7 脳・神経 第2版 メディックメディア 2017 ISBN: 978-4-89632-686-4
診察と手技がみえる 1 第2版 古谷伸之編集 メディックメディア 2007 ISBN: 978-4-89632-212-5

授業日程一覧(ユニット名称:高次中枢・自律機能) (2024年度)

コマ数形態授業タイトル
1 講義認知と思考
2 講義言語機能
3 講義学習と記憶
4 講義脳代謝と保護機構
5 講義形成評価試験II
6 講義特論II
7 講義視床下部と自律神経機能
8 講義本能
9 講義情動機能
10 講義神経医学研究の最前線
11 講義生体リズム
評価生体の機能2(13:00~14:30・2実)
評価生体の機能2(再)(13:00~14:30・3実)
評価生体の機能2(最終)(10:00~11:30・3実)