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領域名称: 臨床医学6 (2022年度)

領域責任者根本 隆洋

領域について

 臨床医学6は、精神神経医学Neuropsychiatry, 行動科学 Behavioral Sciences, 心身医学Psychosomatic Medicineの3ユニットを含む。脳科学と精神および行動を対象とした領域であり、「こころ」を扱う領域ともいえる。近年発展の著しい脳科学の知見を臨床現場に応用するという役割を担っている。
 本邦において、糖尿病、がん、脳血管疾患、虚血性心疾患に精神疾患が加えられ5大疾病に指定されているが、中でも精神疾患はその患者数と増加率において首座を占め、最も重要な疾患であるといっても過言ではない。
 世界的にもメンタルヘルスの重要性は高まっており、わが国の医学教育においても、医学部4年生における精神神経科の臨床実習には1か月を充てることになった。
 精神医学領域で扱う疾患や状態は、一般身体科領域からみると独特で「見える」化しづらいともいえ、事前に成書(「標準精神医学」などの教科書)を熟読し、概要を掴んでおくことが必要である。
 サブ領域は臨床医学6のみからなる。また、医学モデルコアカリキュラムA、B、C、Dに相当する。

領域の評価について

 評価は精神神経医学80%、行動科学10%、心身医学10%の割合とする。すべてのサブ領域においてGPA評価グレードC以上の達成にて、この領域の合格となる。
 試験範囲は、医師国家試験出題基準の中で精神医学に関連が深い項目のすべてである(具体的には「標準精神医学」内の資料を参照されたい)。記述式筆記試験を行うが、場合により口頭試問で評価を行うこともある。
 (知識面)包括評価は科目終了時に筆記試験をもって行う。論述問題を中心とし、知識のみならず講義で示した診療技術についても出題する。また、適宜形成評価を講義内に行う。
 (態度)講義中の態度は加点対象としないが、減点対象とはなりえる。