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領域名称: 臨床医学6 (2022年度)

サブ領域名称: 臨床医学6 (2022年度)

サブ領域責任者根本 隆洋

サブ領域について

サブ領域の学修目標は、進展の著しい脳科学を臨床現場に応用するうえでの、基本的な知識を身につけ、その学修を発展させ、臨床場面で応用できるようになる。
医学教育モデルコアカリキュラムでは、
A-4
B-1
B-3
B-4
C-5
D-15
が該当する。

当サブ領域は精神神経医学、心身医学、行動科学の3ユニットから構成される。概要は以下のとおりである。

精神神経医学(20回)
精神神経医学とは、広義には脳機能の表現形態としての精神心理・行動現象を、狭義には身体器官である脳の構造、機能を研究し、共同社会の中で人間の幸福を追求する学問である。したがって人間関係のあり方を考える心理学、社会学、文化人類学、哲学などを考慮しなければならない。一方脳の器質、機能を解剖学、神経病理学、神経生理学、神経生化学、神経薬理学、神経内分泌学、神経免疫学、分子生物学、認知科学など身体医学の方法論を採用する。

心身医学(4回)
身体疾患の多くは、心理・社会的ストレスに影響を受ける。さらに、疾病に陥ったこと、医療を受けることによって、種々の心理的な反応が惹起される。ここでは、心理的要因が病態に深く関わっている身体疾患、心理的要因が身体疾患におよぼす影響、精神疾患の身体症状などについて学ぶ。

行動科学(6回)
行動とは、人間や動物が内的外的刺激に対して示す反応の総称を指す。行動科学とは、社会文化、心理社会、行動、生物医学 に関する知識と技術を集積統合した学際的な学問であり、健康や疾病の理解だけでなく、疾病の 予防、健康の促進、病因の解明、診断、治療、リハビリテーションにも役立てられている。
ここでは、医学や医療の領域と関連する脳機能を含めた人間行動のメカニズム、行動変容への技術、動機づけなどについて学ぶ。

サブ領域の評価について(方法、基準、配分、フィードバック)

評価については講義回数に則り、凡そ精神神経医学80%、心身医学10%、行動科学10%の配点割合で、サブ領域の試験および評価を行う。受験資格はサブ領域の全講義回数の2/3以上である。

精神神経医学
論述問題を中心とした筆記試験を行う。試験範囲はいわゆる医師国家試験出題基準の中で、精神医学に特に関連が深い項目のすべてである(具体的には標準精神医学第8版(尾崎・三村・水野・村井編著、医学書院刊)内の資料を参照されたい)。

心身医学
評価は精神神経医学とともに、筆記試験をもって行う。
行動科学
評価は精神神経医学とともに、筆記試験をもって行う。

試験結果は、合否を発表し、希望者には点数を伝える。
試験問題はプールし、再出題に備え公表しない。