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コース名称: 医学教養 (2022年度)

科目名称: 医学教養Ⅳ (2022年度)

科目責任者石井 良和
科目対象学年1~3 科目授業期間春学期 科目時限数15 科目分類講義

科目について

本科目は医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度)のA-8-1) 「医学研究への思考の涵養」をテーマとし、医学・医療の進歩と改善にするために研究を遂行することの重要性を育むことを目的とします。

質の良い医療を提供するためには、標準的な医療を的確に行うことが重要ですが、もう一つ重要なのは常により良い医療を追求する姿勢です。既存の検査法・治療法のみに頼った医療ではこれまで治療の難しかった疾患を治すことは困難ですし、将来的に新しい治療が生まれることもありません。
 トランスレーショナルリサーチとは基礎研究から臨床現場への「橋渡し研究」を意味しますが、2つの大切なポイントがあります。一つめは臨床現場で実際に問題となっている事柄をいかに基礎研究に落とし込めるか。二つめは革新的な基礎研究の成果をいかにして次世代の新しい診断や治療法の開発につなげられるか。より良い医療を追求するためには、医療人としてこの2つの視点を持つことは重要なことであり、医学生としてその考え方を学んでおくことは大切なことです。
本講義では、感染症と微生物とテーマに、実際に経験された事例を元にトランスレーショナルリサーチを体感して欲しいと思います。
各講義は現在感染症研究領域において話題となっているテーマを扱います。教科書には掲載されていない情報が多くありますが、事前学習としてメディア・インターネットを通じて、それぞれの講義のテーマについて30分ほど自分なりに調べてきてください。実際の講義では、事前学習で疑問に思った点なども含めて検討していきます。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

 特別必要な知識はありませんが、事前学習としてメディア・インターネットを通じて、それぞれの講義のテーマについて30分ほど自分なりに調べてきてください。一般社会で遭遇することも多い感染症をテーマとして、臨床現場ではどのような問題があり、どのように解決していくのか。また、基礎領域側からも最近話題となっているtopicsを取り上げ、どのように医療現場に落とし込んでいくか、一緒に考えていきます。より良い医療とは何かを考えることができる学生に参加して欲しいと思います。

科目の評価について

科目の評価は、態度4割、レポート6割の合計点とし、GPA評価でグレードC以上で、この領域が合格となる。授業態度は質疑応答への積極参加などにより評価します。なお、レポートは講義で学んだ内容から作成し、評価する。

指定教科書他

Qシリーズ 新微生物学 第二版 舘田一博/松本哲哉/岩田敏/槇村浩一/赤尾信明編、日本医事新報社、2021年 978-4-7849-1194-3