東邦大学医学部 教育ポータル

領域名称: 生体物質の科学 (2022年度)

サブ領域名称: 生体物質の科学① (2022年度)

ユニット名称: 生体有機化学Ⅰ (2022年度)

ユニット責任者池﨑 章
ユニット対象学年1 ユニット授業期間1期 ユニット時限数7 ユニット分類講義

ユニットについて

医学を学ぶのに必要な有機化学の基礎を身につけ、生化学や薬理学など基礎医学の学習の基礎を築くために、生体現象を主眼においた有機化学の修得が必要である。生体有機化学Iユニットでは生体における有機化合物の構造、性質と反応を理解するための基礎を様々なトピックスを交えて重点的に学修する。最初に高校の化学と医学を学ぶ上での大学の有機化学との架け橋となる内容を学ぶ。有機化合物の構造式の記載方法を学修する。ついで有機化合物の基本骨格を形成する炭化水素についての化学結合の原理や分子構造、反応性など、生体組織における分子の構造と性質に深く関連した項目を学ぶ。生体分子や薬剤で見出される芳香族化合物の性質や生体分子損傷の要因としてのラジカル反応の基礎などを学修する。糖類、タンパク質など生体を構成する様々な分子は右手形または左手形のようなキラルな化合物が多い。これら光学活性を示す立体異性体の基本的性質について学修する。

ユニットの学修目標と達成目標
1) 有機化合物の構造式を正しく記載できる(モデル・コア・カリキュラム A-8-1)
2) 化学結合の原理と有機化合物の生成について説明できる(モデル・コア・カリキュラム A-8-1)
3) 炭化水素の構造、性質、反応を説明できる(モデル・コア・カリキュラム A-8-1, C-2-5)
4) 立体異性体の基本的性質を説明できる(モデル・コア・カリキュラム A-8-1)

モデル・コア・カリキュラム 
A-8-1 医学研究への志向の涵養, C-2-5 生体物質の代謝

自学自修を推進するため、プリントは講義前に事前配布される。また、プリントには授業内容を習熟し、深めるための問題が記載されている。自学自修を推進するため問題を解くことを勧める。

準備学修:
事前学修について、事前配布したプリントを自修する。必要に応じて記載した参考書を用いると自学自修が深まる。推奨するページは各授業ごとに個別に記載している。(双方で約60分)
授業終了後の事後学修について、プリントの問題を解き、学修を深めること。(約60分)
教育ポータルで掲示した解答と解説を参考にして自ら達成度を確認すること。

アクティブラーニングの要素
授業内容の理解や授業を深める目的で授業内にアクティブラーニングを導入する。理解しにくい概念について身の回りのものをつかったり、体を動かして理解を深める。授業で学修する項目についての解説の後、すぐに内容を理解し定着させるための問題演習が行われる。遠隔ツールを用いて授業中の理解度を確認する。

フィードバック
授業中の問題は授業中に解説を加えて答えを提示する。また、解答をMoodleに掲載する。
配布資料の問題の解答と解説はMoodleに掲載する。
試験結果については、評価の開示後1ヶ月以内に要望に応じて解答用紙の個別の開示と解説が受けられる。講評もその際に受けられる。
本試験全体の講評は評価の開示後1週間掲示する。
本試験の問題は試験終了後1週間掲示する。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

高校レベルの化学的基礎知識を必要とする。生体無機化学における原子軌道を理解しておくこと(20分)。授業出席と真剣な参加態度を必須とする。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

評価はユニット単位ではなく、「サブ領域単位」で行われる。本ユニットはサブ領域「生体物質の科学①」の30%の評価となる。
本ユニットは定期試験(記述75%以上、多肢選択25%以下)を100%として評価する。サブ領域の総合評価については「生体物質の科学①」の項を参照のこと。サブ領域として不合格の場合は、本ユニットも再試験となる。評価の詳細は、「教育の評価」を参照すること。

フィードバック
試験結果については、評価の開示後1ヶ月以内に要望に応じて解答用紙の個別の開示と解説が受けられる。講評もその際に受けられる。
本試験全体の講評は評価の開示後1週間掲示する。
本試験の問題は試験終了後1週間掲示する。

指定教科書他

参考書
1. 「マクマリー有機化学概説 (第7版)」 J. McMurry著 伊藤椒・児玉三明共訳 出版年2017年 東京化学同人 ISBN 9784807909278