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領域名称: 臨床実習(4年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習1(基本臨床実習) (2022年度)

ユニット名称: 栄養治療センター (2022年度)

ユニット責任者鷲澤 尚宏
ユニット対象学年4 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

診療と並行して行われる栄養管理は欠くことができない大切な医療である。予防医学の主役としての栄養管理、診療の土台としての栄養管理は介護や生活の一部としての栄養法と一体となって理解される必要があるが、病院において行われる栄養管理は特殊栄養法を中心に医師が多職種協働チームのリーダーとして持たなければならない必須の知識である。
病院には、給食管理を行う栄養管理部門と、患者のベッドサイドで患者の管理を行う診療部門が存在し、密な連携を持って業務にあたっている。臨床参加型実習では患者に状況を説明し、一部の診療手技は手技は実習生が行うが、基本臨床実習では、現場のスタッフが何を行っているのかを理解するための見学を行う。
3年次末に受験した共用試験の合格ラインを基準として、4年次では全診療科で実施する基本臨床実習で実臨床を学ぶ中、医療の実践に必要な横断的な臨床知識として病院における栄養管理部門の見学を行う。早期より医療現場を体験することで、医学生としての自覚を促し、医師としてあるべき姿を学ぶ。各パートの見学開始時には患者の待合室等を集合場所とし、患者対応力の初期養成のきっかけを作るようにしており、見学先では診療に使う器具等がどのような医学研究から生まれたか、診療に応用されている検査方法等にも検討修正されるべき改善点があること等を学び、科学的探究心を養う。栄養管理には多くの職種が携わっていることを見学・体験し、医療から療養、介護へとつながるシームレスなチーム医療の役割を学ぶ。病院食の内容は患者の出身国や宗教によって対応が異なることを知り、自分と文化的背景の異なる他者を理解する視点を養う。



受講前に必要とされる知識及び技能・態度

実習前に学習しなければならない指定図書は無いが、以下を行っておくと準備状態が良くなる。
M3で履修した代謝・内分泌系ユニット、消化器系ユニット、小児科系ユニット、等で提示された診療内容の中で、特に治療の内容を復習しておく。疑問点がある場合はM4臨床医学7「栄養学」の指定図書を読み、さらなる疑問点を実習中に質問する。
とくに、新臨床栄養学第3版(本田佳子編、2017年医歯薬出版)P7~27、p65~110を20~30分かけて読み、栄養管理の基礎的知識と社会的システムを知っておく。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

評価はユニット単位ではなくサブ領域単位で行われる。
3日間の実習にすべて参加することを基本とする。
初日に事前配布された評価表を開始時に通読し、履修すべき項目を提示してから開始する。
3日目の終了前に行われる履修項目の質疑応答をもって履修評価とする。配布されたシェーマを基本とした資料を使いながら解説を加え、フィードバックとする。

指定教科書他

参考図書:
新臨床栄養学 栄養ケアマネジメント 第3版 本田佳子編 総頁数:484頁、発行年月:2016年4月、ISBN978-4-263-70664-0 医歯薬出版株式会社 3,700円