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領域名称: 臨床実習(4年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習1(基本臨床実習) (2022年度)

ユニット名称: 血液腫瘍科 (2022年度)

ユニット責任者瓜田 純久
ユニット対象学年4 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

 4年次見学型臨床実習では、5号館4階病棟を中心とする血液病患者の入院治療と全身管理を見学する。指導医のもとに患者診察、採血の説明、骨髄穿刺・生検の見学、髄液検査等を主に見学する。また、化学療法(抗がん剤治療)のため中心静脈へのカテーテル挿入を見学する。水曜日の13時30分からは多職種合同カンファレンス(医師・看護師・薬剤師・血液検査部・輸血部等)に参加し、1週間の血液病患者さんの方針の決定・確認を体験する。5年生の学生担当回診に参加し次年度の参加型臨床実習を知る。
 指導医―5年生―4年生の組み合わせで行動し、その内容の違いは参加する(診察や基本的検査手技)かしないかであり、指導医からの情報提供に差はない。
水曜日:集合場所 呼吸器・専門外来4番ブース裏 水曜日祝日の場合は木曜日呼吸器・専門外来4番ブース裏
    集合時間 9:00
    実習内容 午前 外来見学 午後 集合時間13時30分 カンファレンス(15時より)/病棟見学
木曜日:集合場所 5号館4階ナースステーション 集合時間 9時
         午前:病棟見学 
         午後:集合場所 5号館4階ナースステーション 集合時間 13時30分
            15時より呼吸器・専門外来で骨髄穿刺/生検外来見学 
金曜日:集合場所 午前 5号館4階ナースステーション 集合時間 9時 病棟見学
         午後 5号館4階ナースステーション 集合時間 13時30分 病棟見学

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

 4年次の見学型臨床実習者の前に繰り広げられる臨床現場は、3年次の血液学授業の範囲を越えており、事前学習が必要となる。臨床現場は主に治療とその後の全身管理が主である。よって、ベッドサイドで見学の際、主な疾患の治療概要の予習が必要である。
 血液・腫瘍科の入院症例の傾向は、初回治療の非ホジキンリンパ腫・多発性骨髄腫・急性骨髄性白血病、治癒指向の骨髄異形成症候群と各疾患の再発症例であり、非ホジキンリンパ腫症例が最多である。適応症例の場合は自己末梢血造血幹細胞移植目的で入院する。よって各疾患の標準的初回治療(初発症例に対する治療)を知る必要があり、3日間の見学実習では予習が必須となる。
参考図書は以下である。
内科学 杉本恒明、小俣政男総編集 朝倉書店
内科学書、島田碧 中山書店
第一指定図書 標準血液病学 医学書院
第二指定図書 iMedicine 5 血液 リブロサイエンス
第三指定図書 新病態生理できった内科学 5 血液疾患 医学教育出版社
 教科書と称される成書は現場と一致しているとは限らず、上記第一指定図書から第三指定図書まで現在のCD20陽性非ホジキンリンパ腫に対する標準療法であるRCHOP療法の詳細な記載はない。よって参考図書として以下の2誌を情報提供する。
・造血器腫瘍 診療ガイドライン2018年度版
・病気が見える 血液

ユニットの評価について(フィードバック含む)

出席に関しては大学規定に従う。授業出席日数に関しては補講・レポート提出による補填は行わない。
実習内容に関しての評価
1.骨髄穿刺/生検の目的/必要性と施行方法/注意事項を見学できた。
①骨髄穿刺/生検の目的と各疾患に対する必要性、得られる情報を理解でき、施行方法を(内服薬の注意事項/検査時間/検査体位/穿刺部位/検査後の注意事項)の説明を受け見学した。
②骨髄穿刺/生検の施行方法を(内服薬の注意事項/検査体位/穿刺部位/検査後の注意事項)理解し、見学できた。
③骨髄穿刺/生検の施行方法は理解し(検査体位/穿刺部位)見学した。
④骨髄穿刺/生検の結果だけ見学した。
⑤骨髄穿刺/生検の見学をしていない。
2.好中球の実数を計算して、骨髄抑制時の対応を理解し見学した。
①好中球数の実数を計算できる。そして必要な対応を見学した。
②好中球の実数を計算できる。
③白血球数より骨髄抑制を知ることができた。
④血算結果を見てその意味を理解できた。
⑤血算結果の見方がわからない。
3.種々の化学療法の選択/投与方法(経路)/主な副作用について理解し見学した。
①急性白血病/悪性リンパ腫/多発性骨髄腫いずれかを見学し、投与方法/主な副作用の説明を受け理解し見学した。
②急性白血病/悪性リンパ腫/多発性骨髄腫化学療法についていずれかを見学し、投与方法を見学した。
③急性白血病/悪性リンパ腫/多発性骨髄腫化学療法についていずれかを見学した。
④急性白血病/悪性リンパ腫/多発性骨髄腫化学療法についていずれかを電子カルテ上で見学した。
⑤急性白血病/悪性リンパ腫/多発性骨髄腫化学療法についていずれかを見学していない。
4.セミクリーンルームの適応と入退室に際する注意事項を理解し実践できた。
①セミクリーンルーム適応の説明、入室の注意事項を聞いて理解・実践できた。
②セミクリーンルーム適応の患者さんを見学した。
③セミクリーンルームに入室した。
④手指消毒を実践してみた。
⑤セミクリーンルームを見学していない。
5.輸血の適応/副作用/方法について理解し見学した。
①輸血療法の適応/副作用/方法について説明を受け理解し見学した。
②輸血療法を受けている患者さんをベッドサイドで見学した。
③輸血療法施行の流れを理解し見学した。
④電子カルテ上のみ輸血療法を見学した。
⑤輸血療法を見学していない。

指定教科書他

3年次に使用した参考図書が十分に有用である。

基本的な知識を求める総合書としては以下が推奨される。
内科学 杉本恒明、小俣政男総編集 朝倉書店
内科学書、島田碧 中山書店

第一指定図書 標準血液病学 医学書院
第二指定図書 iMedicine 5 血液 リブロサイエンス
第三指定図書 新病態生理できった内科学 5 血液疾患 医学教育出版社