領域について
卒後の初期臨床研修を円滑に実施できることを視野に入れながら、5年次までに習得した医師として必要な基礎的知識および技術をもとに、積極的に医療に参加し、医療チームの一員として求められる態度・価値観・習慣を身につけること、地域医療やプライマリケアに関わることで医療システムや法的制度に則り、医療を実践できることを目標としている。
多様なニーズに対応できる医師を目指して、5年次に経験した「必修診療参加型実習」、「選択診療参加型実習」および「地域医療実習」の実習と統合型講義で学修した内容について、評価をもとに不足点を補い、長所をより伸ばすことで、さらにブラッシュアップさせる。
該当する医学教育モデル・コア・カリキュラムの大項目:G 臨床実習
サブ領域<臨床実習2(診療参加型臨床実習)>の学修目標:
指導医や研修医、さらには看護師や薬剤師等の他の職種も含めた診療チームの中で、医学生が一定の役割・責任を担いながら円滑に卒後臨床研修を行うことのできる知識・技能・態度を身に付けること。
領域の評価について
この領域に属するすべてのサブ領域が、GPA評価でGrade C以上で合格とする。
サブ領域について
東邦大学医療センター3病院(大森・大橋・佐倉)および協力病院にて実習を行う。
また東邦大学医学部の基礎教室における実習を選択することも可能である。
臨床実習3(選択性診療参加型臨床実習)の学修目標:指導医や研修医、さらには看護師や薬剤師等の他の職種も含めた診療チームの中で、医学生が一定の役割・責任を担いながら円滑に卒後臨床研修を行うことのできる知識・技能・態度を身に付けること。
該当する医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:
G-1 診療の基本
G-2 臨床推論
G-3 基本的臨床手技
G-4 診療科臨床実習
ユニット名称: 血液・腫瘍科(大森) (2022年度)
ユニット責任者 | 瓜田純久 |
ユニット対象学年 | 6 |
ユニット授業期間 | |
ユニット時限数 | 0 |
ユニット分類 | 実習 |
ユニットについて
近年血液疾患の病態は、分子・遺伝学的解析によって次々と明らかとなり、診断のための検査法や治療薬が飛躍的に進歩している。近年、古典的な化学療法に加え抗体薬や低分子化合物などの小分子標的薬や2重特性抗体薬、免疫チェックポイント阻害薬などの免疫療法が開発され、その有効性が示されている。一方、非常に高額な薬剤が多いため医療経済学的な問題が論じられている。さらに古典的な化学療法とは作用機序が異なるため新たな副作用が報告され、その対策が求められている。近年日本では高齢化が進んでいるが、悪性リンパ腫を中心とした造血器腫瘍患者も高齢化し増加傾向を示している。このような背景で、どのような治療を選択するか、治療の目標をどのように設定するかといった治療の層別化および最適化が重要である。約1か月間の臨床実習を通して、個々の患者に対する診断や治療のプロセスを見学し学ぶことが可能である。そして造血器腫瘍患者に対する様々な診療を通じて、全人的診療や臨床腫瘍学に対する基本的な理解や姿勢を深めることが重要である。
受講前に必要とされる知識及び技能・態度
1.3年次の血液学授業を復習する。
2.5年次の臨床実習で習得した医学全般の知識を確認する。
3.化学療法や低分子標的薬などの新規治療薬の作用機序や副作用などについて教科書で確認する。
ユニットの評価について(フィードバック含む)
臨床実習中の担当指導医1名を割り当てる。
臨床実習での態度や姿勢、カンファレンスでの症例プレゼンテーション、指導医によるクルズス内容などを参考に、担当指導医が評価する。
カンファレンス:月曜日17時30分~、水曜日15時30分~。プレゼンテーション(症例提示)あり。
クルズス:竹林、長瀬、石原医師によるクルズスに参加。日時は、実習開始時に各指導医に確認する。
指定教科書他
内科学亜第12版 Ⅴ-17 血液・造血器