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領域名称: 臨床実習(6年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2022年度)

ユニット名称: 産婦人科(大森) (2022年度)

ユニット責任者中田 雅彦
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

M5までの臨床実習で習得した知識や経験を元に、臨床チームの一員として臨床推論、疾病の病態生理、診断や治療の課題等について自律的に学修する。
<産婦人科の学修目標>
1. 妊婦の周産期診察及び分娩に可能な範囲で参加する。
2. 女性の健康問題に関する理解を深める。
3. 主訴からの診断推論を組み立てる、又はたどる。
4. 疾患の病態や疫学を理解する。
5. 手術を含めた婦人科的治療に可能な範囲で参加する。
6. 基本的な婦人科診察技能について学ぶ。
7. どのように産婦人科にコンサルテーションすればよいかわかる。

上記の学修目標に対して6年生の診療参加型臨床実習では具体的に以下の方略を挙げる。
<産婦人科の学修方略>
1. 経腟分娩および異常分娩の立ち合い
・経腟分娩に立ち会う
・帝王切開分娩に立ち会う
・可能な限り器械分娩(吸引分娩)を見学する
2. 分娩経過中の胎児心拍数陣痛図を判読する
・胎児超音波検査に立ち会い、推定胎児体重の計測を行う
3. 問診を行う
・外来診療において初診患者の問診を行い、診療録に記載する
4. 臨床推論を行う
・外来診療において問診を行った患者に対する診察・検査内容について計画を立案する
・入院患者を担当し、初診から治療に至る過程を理解する
5. 手術に見学を行う
・産科手術(帝王切開など)、婦人科手術(腹腔鏡手術や婦人科悪性腫瘍手術)に立ち合い、女性生殖器の解剖や手術手技を学ぶ
6. 産婦人科診察手技を学ぶ
・外来診療や入院診療に立ち会い、診察手技を学ぶ
7. 他科診療科患者の産婦人科診察の必要性について学ぶ
・外来診療において、他科紹介患者の病歴を参照し、実際の診療に立ち会う
8. 担当患者について診断・治療の過程や現状の医療の課題について学ぶ。
・担当患者の診断・治療に関する課題点を抽出し、国内外の文献を参照にして、課題をレポートしてまとめると共に発表する(case-based discussion, CbD)。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

基本的な産婦人科の疾患についての、疫学、病態、診断、治療方法、および妊娠の生理について教科書で予習する。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

実習の評価は、主要評価要員チェックリストの総合評価 rating scale に従って行う。

指定教科書他

指定教科書:
・標準産科婦人科学第5版、2021年(ISBN:9784260042659):医学教育モデルコアカリキュラムに対応

参考書:
・病気がみえるvol.9婦人科・乳腺外科、2018年(ISBN:9784896322613):図表が多く解説が平易
・病気がみえるvol.10産科、2018年(ISBN:9784896324631):図表が多く解説が平易
・美帆とトラウベ 物語で学ぶ産科の急変・疾患・異常、2014年(ISBN:9784840449236):シナリオに基づいた疾患解説があるため読み物として活用できる