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領域名称: 生体の機能1 (2022年度)

サブ領域名称: 生体の機能1-② (2022年度)

ユニット名称: 呼吸・循環 (2022年度)

ユニット責任者赤羽 悟美
ユニット対象学年1 ユニット授業期間2期 ユニット時限数13 ユニット分類講義

ユニットについて

本ユニットの目的は、循環器および呼吸器の機能とその制御機構を、分子、細胞、臓器の各レベルで学び、最終的には個体全体として統合的に理解することである。循環器および呼吸器について、正常な構造と機能を理解することは、病態生理を理解し診断・治療法を学ぶために必須である。本ユニットにおいて、以下のことを学ぶ。
心臓の自動能はペースメーカー活動電位に起因し、その電気的興奮が心臓全体に伝播することにより、心臓各部位の興奮と収縮が精緻に連関してポンプとして機能している。また、心臓は血液の容量負荷に応じて収縮機能を調節する仕組みを有している。血流の各組織への供給割合を調節するのは、血管平滑筋の収縮と弛緩による血管径の局所的な変動である。
呼吸の基本的機能は、酸素を肺を介して大気から取り込み、組織細胞の有酸素代謝で生じた二酸化炭素を排出することである。また二酸化炭素分圧の調節は、体液の酸塩基平衡の維持にも重要であり、化学受容器を介して呼吸運動が調節される。

講義において、講義内容の理解を深める目的で問題提示や小テストを行うことがある。その場合、授業の中で解答について議論し解説を行う。
さらに、講義終了後にオンライン学修ツールを用いた復習テストを提供し自学自習を促す。

医学教育モデルコアカリキュラムの該当項目: D-5-1), D-6-1)

本ユニットに対応する実習は、1年次Ⅲ期に「生体の機能1実習」として実施する。

【準備学修】
講義聴講前に各講義項目に該当する教科書の頁を読んでおくこと(約 30 分)。
具体的な教科書の該当箇所については、講義の前に事前配布資料やGoogle Classroom等で周知する。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

1年次Ⅰ期およびⅡ期で学習した本科目を受講するにあたり、Ⅰ期で学修した生体の機能Ⅰ-①およびⅠ-②、生体物質の科学Ⅰ-①およびⅠ-②、生体の構造Ⅰ-①およびⅠ-②、応用理工学Ⅰ-①およびⅠ-②における十分な知識を習得しておくことが必要である。

シラバスに基づく講義資料等の予習による疑問点抽出、講義への意欲的な参加、学習内容の復習などの能動的な学習態度が求められる。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

ユニット単独での合否判定は行わず、サブ領域『生体の機能1-2』として判定する。                  
各ユニットの評価は、論述式・多肢選択式の筆記試験の点数に基づいてGPA評価で提示する。

呼吸・循環系ユニットは『生体の機能1-2』の評価の概ね70%とする。

1つのユニットの成績が60%以上であっても、サブ領域の評価がグレードD(60点未満)の場合はサブ領域の再試験を受験しなければならない。
また、40%未満のユニットがあった場合、サブ領域最終評価は不合格となり、再試験を受験しなければならない。

本試験はⅡ期末に、再試験はⅢ期末に実施する。                     
本試験および再試験のいずれに対しても追試験は行わない。
再試験不合格者は、年度末の最終試験を受験できる。      

【定期試験に対するフィードバック】
試験の評価を開示した後に『解答の手引き』を配布する。
評価の開示から3日後までのオフィスアワーに試験に関する質問に対応する(ただし時間が限られているため不合格者を優先する)。
               
        

指定教科書他

【推薦教科書】
下記の推薦教科書のうち、いずれか1冊を選び講義の予習・復習に活用すること。
1) ガイトン生理学 原著第13版 電子書籍(日本語・英語版)付き(エルゼビア・ジャパン)2018年 ISBN 9784860347741
2) 生理学テキスト 第8版(著)大地陸男(文光堂)2017年 ISBN 978-4-8306-0229-0
3) ギャノング生理学 原書25版(丸善)2017年 ISBN 978-4-621-30188-3
4) 標準生理学 第9版(医学書院)2019年 ISBN 978-4-260-03429-6
5) 人体の正常構造と機能 改訂第4版(日本医事新報社)2021年 ISBN 978-4-7849-3181-1