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領域名称: 臨床実習(6年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2022年度)

ユニット名称: 形成外科(大橋) (2022年度)

ユニット責任者林 明照
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

形成外科学は、身体各部位における組織欠損(外傷、悪性腫瘍切除術後など)、良・悪性皮膚軟部腫瘍、瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕・ケロイド、唇顎口蓋裂・多合指(趾)症などの先天異常、色素異常、熱傷、顔面外傷、顔面骨骨折、整容外科など様々な疾患を対象としている。治療の目標は正常状態に復元することを基本とし、その中で整容的により美しく、機能的要因も重視し、さらに患者自身を満足させうることである。解剖学・発生学に基づく各疾患の基礎的理解と治療へのアプロ-チや、典型的な症例について基本的な診療経験、基本的手術手技の修得を第一目標とする。そのための方略として、術前術後カンファレンスへの参加、外来初診患者の診察、創処置、外来手術を見学し指導医のもとで処置に参加すること、また、入院手術の見学や手洗い、手術助手、指導医のもとで基本手術手技の実施を行う。
<形成外科の学修目標>
① 形成外科的治療の適応を知る。
② 手術計画の立案に可能な範囲で参加する。
③ 周術期管理に可能な範囲で参加する。
④ 基本的な形成外科的に手技について学ぶ。
⑤ どのように形成外科にコンサルテーションすればよいかわかる。
<形成外科の学修方略>
① 術前術後カンファレンスに参加する。
② 患者の診察、処置に可能な範囲で参加し、指導医の下で実施する。
③ 患者や家族への説明に同席する。
④ 手術において助手を務め、指導医の下で基本的手術手技を実施する。
⑤ 関連診療科とのカンファレンスに可能な範囲で参加する。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

形成外科的疾患を有する患者の治療を理解するために、解剖学・発生学の基礎的知識および4年次に習得した形成外科学に関する基礎的知識と、実習に積極的に参加する姿勢を必要とする。
形成外科で取り扱う代表的疾患についての基本知識:顔面外傷・顔面骨骨折、熱傷、ケロイド・肥厚性瘢痕、頭蓋顎顔面・体幹・手足の先天異常、代表的な皮膚良性・悪性腫瘍、眼瞼下垂症、顔面神経麻痺、乳房再建
形成外科の基本手技についての基本知識:皮膚切開法、縫合法、創傷処置、創の愛護的な取り扱い、Z形成術、植皮術、組織伸展法(ティッシューエキスパンダー)、皮弁移行術、微小血管吻合・神経縫合術
これらについて指定教科書により事前に学修する。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

レポ-ト提出:担当した患者の手術に参加し、具体的治療内容についてレポ-トを作成する。
試問:形成外科実習終了後、診療実習した疾患についてカンファレンスを行い実習終了についてチェックを行う。

指定教科書他

1) :「標準形成外科学(第7版)」、平林慎一、鈴木茂彦、医学書院、2011(A-1)
2) :「形成外科治療手技全書Ⅰ~III」,波利井清紀野崎幹弘  監修、克誠堂 
3) :「TEXT 形成外科学(第3版)」、波利井清紀、医学書院、2017
4) :「Plastic Surgery, 2th ed. 8vols.」, Mathes SJ, Elsevier 2006