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領域名称: 臨床実習(6年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2022年度)

ユニット名称: 皮膚科(大森) (2022年度)

ユニット責任者石河 晃
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

これまで、皮膚科学講義や実習において得た知識は必要最小限のものである。この臨床実習では皮膚疾患の教科書的な皮疹の記述と実際の臨床像を結びつけるために、積極的に外来・入院診療に参加してもらう。実習1週目には、皮膚科学に関するクルズスを行い知識の確認整理をする。また、皮膚科の最新知識を知るために、英語論文の抄読会に参加し、実習期間中に2回抄読会で発表も担当する。疑問点はどんどんスタッフに質問してかまわない。積極的な姿勢で実習に臨むこと。
【学習目標】
①初診患者から主訴・病歴等を過不足なく聴取し、診断推論を組み立てる。
②基本的な診察技能を修得する。
③入院患者の皮膚科治療および手術に参加する。
④皮膚疾患の症状を正確に記載できる。
⑤皮膚疾患の病態を理解するとともに、最新情報を取得する方法を学ぶ。
【学習方略】
①外来診療では初診患者の医療面接を担当する際に皮疹を観察し、皮疹から考えられる疾患を複数挙げたのち、その患者の診察に立ち会う。
②入院診療では入院診療チームに所属し、重症な皮膚疾患での皮膚科軟膏処置、手術、創傷処置、術後処置などを主治医と共に行う。
③皮膚科クルズスを受講する。
④入院・外来で担当した疾患に関する最新情報をPubMedなどで検索し、重要な論文を読み、抄読会で発表する。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

3年生皮膚科学で学習した知識、5年生皮膚科実習で学習した知識、技能が身についていること。診療チームの一員として配属されるため、皮膚科教科書は必携である。指定教科書で重要な疾患として★が付いている皮膚疾患については、臨床現場でも診察する機会の多い疾患であり、実習前、あるいは実習期間中にも復習すること。
医師となる前段階として緊張感を持って診療に携わる心構えを持つこと。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

1. 外来診療では初診担当医によるcase-based discussion(CbD)による形成評価を行う。具体的には月~水の初診外来で経験した症例の簡易レポートを作成し、それに基づき討論をした上で、評価、フィードバックを行う。(評価担当:石河、橋本)
2. 入院診療では指導医によりMini-Clinical Evaluation Exercise (Mini-CEX)を用いた形成評価を行う。(評価担当:各指導医)
3. 2週目と4週目の月曜に抄読会発表を行い、ルーブリックを用いた総括評価を行う(評価担当:吉田)
4. 2週目と4週目の金曜に、入院診療についてCbDによる総括評価を行う。具体的には担当症例レポート作成と発表を行い、討論し、評価を行う(評価担当:吉田・石井)
5. 最終週の金曜日午後、教授により代表的な皮膚疾患の診断から治療まで総合的な知識を問う口頭試問を行う(評価担当:石河)

指定教科書他

1)「標準皮膚科学(第11版)」 岩月啓氏監修 照井 正・石河 晃編集、2020年2月(医学書院 税込み¥8,800)、ISBN: 978-4-260-03888-1
2)「新しい皮膚科学第3版」 清水宏著,2018年2月(中山書店 税込¥8,580)中山書店、ISBN: 978-4-521-74581-7