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領域名称: 臨床実習(6年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2022年度)

ユニット名称: 皮膚科(大橋) (2022年度)

ユニット責任者福田 英嗣
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

皮膚は体表を覆う臓器であり、対外保護作用を行うのみならずさまざまな生理作用を有する。その皮膚に病的変化がみられた場合にそれが皮膚のみの疾患であるのか、全身的な疾患の皮膚変化であるのかを見極める必要がある。そのために皮膚変化を詳細に観察することが重要である。診断と治療に皮膚科独特の知識が必要で、実習にて基礎的な判断、治療技術を習得する。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

到達目標
1.皮膚科的立場からの病歴をとることができる。
2.発疹の性状を理解し、その病態を解釈することができる。
3.診断するための検査計画を作成することができる。
4.治療方針を決めることができる。
5.軟膏療法、創傷処置、紫外線療法、小手術などを実際に行う。

皮膚科の診療において、最も基本的でかつ重要なものは視診および触診である。皮膚に現れる病変(発疹)は、健常皮膚に一時的に出現するもの(原発疹)と他の発疹から二次的に生じるもの(続発疹)に大別される。
診療では原発疹(紅斑や紫斑、色素斑、白斑、丘疹、結節、腫瘤、水疱、膿疱、嚢腫、膨疹)や続発疹(萎縮、鱗屑、痂疲、胼胝、鶏眼、瘢痕、ケロイド、表皮剥離、びらん、潰瘍)を用いて、病変を表現するため、事前にこれら原発疹と続発疹を整理して理解しておく必要がある。また、病理組織学的診断を行うため、正常の皮膚の構造を理解しておく。さらに、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬、ウイルス感染症(特に、ヘルペス感染症)、皮膚腫瘍(脂漏性角化症や日光角化症、基底細胞癌など)の症状や治療法などを理解する。具体的には、指定教科書を用い、発疹学、病理学、各論部分を事前学修しておく。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

1. 問診、診断、治療計画、主要能力、治療記録、プレゼンテーション、態度などを評価する。
2. 試問に合格すること。

指定教科書他

1):「標準皮膚科学」(第11版) 池田重雄他編  医学書院    ISBN 978-4-260-03888-1
2):「皮膚科学」(第11版)   大塚藤男・藤本学編   金芳堂 ISBN 978-4-7653-1909-6
3):「あたらしい皮膚科学」(3版) 清水 宏著  中山書店  ISBN 978-4-521-74581-7