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領域名称: 臨床実習(6年次) (2022年度)

サブ領域名称: 臨床実習3 (2022年度)

ユニット名称: 放射線科(大森) (2022年度)

ユニット責任者堀 正明
ユニット対象学年6 ユニット授業期間 ユニット時限数0 ユニット分類実習

ユニットについて

身体疾患の多くはその診断に画像を必要とする。一見精神的な疾患と思われるものでも時には身体的異常が画像で表されることもある。確定診断、鑑別診断、あるいは除外診断に画像診断を抜いて語ることはできない。画像診断のみで確定診断に至るものは多いものではなく、大多数は臨床症状、諸検査から導き出される診断が画像によって裏打ちされ、確定診断にいたるのが一般的であるが、最近の画像装置の進歩と相まって画像検査の研究の成果は病理学的診断に迫る勢いである。臨床を行なっていく上でその時点での画像診断の能力を知ることは診療の基本として重要なことである。
放射線治療は悪性腫瘍に対する3主要治療法の一つであるが、コンピュータの発達などにより照射技術は飛躍的な進歩を遂げている。正常組織への照射線量低減による有害事象の軽減、対象悪性腫瘍への照射線量増加による腫瘍制御率の向上が可能となり、放射線治療の役割はますます重要となって来ている。近い将来には4人に1人が放射線治療を受ける時代が来ることが予想されており、その基本的知識を身につけておくことは臨床医にとって不可欠なものである。

学修目標
①主訴、臨床情報、症状などから適切な画像検査方法を組み立てる。
②疾患・病態に即した画像検査を理解する。
③読影と報告書作成について学ぶ。
④放射線治療やIVRに可能な範囲で参加する。
⑤どのように画像検査/IVR/放射線治療を依頼すればよいかわかる。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

4年生の放射線医学(臨床編)の講義の内容を理解していることが前提となる。放射線基礎医学(生物学、化学及び物理学)、画像診断に必要な解剖学、生理学、病理学 などの基礎知識や、放射線治療学に必要とされる腫瘍学について、その基礎的知識を習得しておくことが前提となる。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

到達目標に掲げた全ての項目について、以下に記載の方法により判定する。

①画像検査の理解,基本的読影方法および作成した画像診断報告書の評価を行う.
②IVR・放射線治療の理解および治療計画立案能力を評価する.
③担当した症例についてのレポートを作成し提出する.
④プレゼンテーション能力,実習参加の積極性および態度を評価する。

以上の項目を総合評価し,60点以上を合格とする.

指定教科書他

1):「標準放射線医学」第7版、医学書院
2):「放射線腫瘍学 (放射線医学)」金芳堂
3):「最新臨床核医学」第3 版、金原出版