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領域名称: 生体の機能1 (2022年度)

サブ領域名称: 生体の機能1実習 (2022年度)

ユニット名称: 生体の機能1実習 (2022年度)

ユニット責任者冨田 太一郎
ユニット対象学年1 ユニット授業期間実習 ユニット時限数30 ユニット分類実習

ユニットについて

生体の機能1実習では、講義で修得する知識の基となる事について実験を通じて事実確認し、より強固なものとすることを目的とする。

項目Ⅰ「神経の興奮伝導と筋収縮」では、カエル坐骨神経標本を用い、神経の活動電位の発生と興奮伝導について確認するとともに、骨格筋の興奮収縮連関に関する理解を深める。
項目Ⅱ「呼吸と循環」では、麻酔下の小動物を用い、呼吸と循環の調節機構について統合的な理解を深める。
項目Ⅲ「尿の生成と体液の恒常性維持機構」では、自らが被験者となって尿を採取し、尿量と尿成分の解析から、尿生成の調節機構について理解を深める。
項目Ⅳ「脳波と脳血流」では、自らが被験者となって様々な活動に伴った脳波を測定し、脳神経の活動と脳波の関係について理解を深める。
項目Ⅴ「運動負荷と呼吸循環応答」では、自らが被験者となって呼吸および循環応答の変化を記録し、運動時の呼吸と循環の調節機構について統合的な理解を深める。
実習を行う上で必要な倫理側面、動物実験を実施するための指針について理解するとともに、実験データの取り扱いなど、科学者としてのモラルについて考えることも併せて目的とする。
実習に臨む前に実習書の該当項目を読み、必要な知識を再確認しておく必要がある
各項目の受講前に理解すべき基礎知識を確認する事前学習課題をMoodle上に提示するので、事前学習しておくこと(約40分)。

該当する医学教育モデル・コア・カリキュラム小項目
「A-2-2)学修の在り方」「C-2-3)個体の調節機構とホメオスタシス」「D-2-1)神経系 構造と機能」「D-5-1)循環器系 構造と機能」「D-6-1)呼吸器系 構造と機能」「D-8-1)腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む)構造と機能」

発表会では、全グループが実習における学修成果を発表し、教員からのフィードバックと講評を行う。           

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

人体機能の働きを理解する上で、生体物質の科学領域の「代謝生化学Ⅰ、Ⅱ」、生体の構造領域の「運動器・末梢神経系」、「呼吸・循環系」「泌尿生殖器系」、生体の機能領域の「細胞生理」、「神経・筋」、「血液・リンパ」、「呼吸・循環」、「腎・尿路」に関する知識を必要とする。また、データを分析するうえで必要な情報を収集・分析する能力(情報リテラシー)や、データと資料をまとめてプレゼンテーションを行う能力が必要である。実習書と教科書の対応する頁を読んで事前学習しておくこと(40分)。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

本ユニットの評価は、各実習項目ごとに理解度、実習態度、技能、討論内容、発表内容、レポートなどを個人毎に80点満点で点数化する。それに全体発表会の評価(20点)を合わせて100点満点とし、可(レベルC)以上を合格基準とする。                                  

指定教科書他

【教科書】
「生体の機能」実習書(東邦大学医学部 生理学講座・統合生理学分野 生理学講座・細胞生理学分野 生物学研究室 編)

【参考書】
A. 標準生理学(第9版)本間研一監修、大森治紀、大橋俊夫総編集 医学書院 2019 ISBN: 978-4-260-03429-6
B. カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版(第4版)坂井建雄総編集 日本医事新報社 2021 ISBN: 978-4-7849-3181-1
C. オックスフォード・生理学(原書4版)岡野栄之, 植村慶一監訳 丸善 2016 ISBN: 978-4-621-30008-4
D. ギャノング生理学 (原書25版) KE Barrett等著 岡田泰伸監訳 丸善 2017 ISBN: 978-4-621-30188-3
E. ガイトン生理学 (原書13版) JE Hall著 御手洗玄洋総監訳 エルゼビア・ジャパン 2018 ISBN: 978-4-860-34774-1