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領域名称: 生体の構造2 (2022年度)

サブ領域名称: 生体の構造2 (2022年度)

ユニット名称: 感覚器・中枢神経系 (2022年度)

ユニット責任者佐藤 二美
ユニット対象学年2 ユニット授業期間2期 ユニット時限数19 ユニット分類講義

ユニットについて

本ユニットは、感覚器の構造と中枢神経系の構造との2つの部分から構成されている。
感覚器系については、感覚器(視覚器、平衡聴覚器、皮膚)の構造について、最初にマクロ解剖的視点から理解し、次いで組織・細胞を顕微鏡レベルで学ぶ。
中枢神経系については、まず細胞・組織レベルでの神経系について理解し、続いて神経系の発生を学ぶことにより、中枢神経系の成り立ちや構造について統合的に理解する。その後、中枢神経系の各部位の構造を学んだ後に、伝導路についての知識を学び、中枢神経系が機能を発揮するための形態学的な基盤を理解する。これにより構造と機能の統合的理解のもと、中枢神経系の疾患と構造との関連性を学ぶ。中枢神経系の正常な構造と機能を理解しておくことは、神経系の患者について学ぶ際に不可欠である。

本ユニットは、医学教育モデルコカカリキュラムの以下の項目に対応している。
「D-2 神経系 D-2-1) 構造と機能 D-2-1)-(1) 神経系の一般特性 D-2-1)-(2) 脊髄と脊髄神経 D-2-1)-(3) 脳幹と脳神経 D-2-1)-(4) 大脳と高次機能 D-2-1)-(5) 運動系 D-2-1)-(6) 感覚系 D-2-1)-(7) 自律機能と本能行動」
「D-13 眼・視覚系 D-13-1) 構造と機能」「D-14 耳鼻・咽喉・口腔系 D-14-1) 構造と機能」

準備学修については、各講義スケジュール欄に記載しているので、確認して、講義に臨むこと。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

高校の生物や「生体の構造概論」ユニットで学んだ感覚器系・神経系の概要について復習しておくこと。「運動器・末梢神経系」ユニットで学んだ脊髄神経や脳神経の知識はこのユニットを理解するためには必須の知識である。

事前学修の内容については、各講義スケジュール欄に、各講義内容に合わせて具体的に記載しているので、きちんとチェックして準備すること。それらの各回の講義内容を事前に確認し、真摯に講義に取り組む姿勢が大事である。

ユニットの評価について(フィードバック含む)

Ⅰ期末に筆記試験を行う。合格基準はサブ領域で60%以上。

「感覚器・中枢神経系」ユニットの評価はサブ領域「生体の構造2」の70%を占める。感覚器・神経系の組織学と発生学に関しては、到達目標について、多選択式および論述式試験を実施する。中枢神経系のマクロ構造に関しては、到達目標に掲げた項目について的確に論述できることを単位認定の要件とする。特に脳の構造と伝導路との関連性を統合的に理解し、的確に論述できること。
「感覚器・中枢神経系」ユニットはマクロ解剖学・組織学・発生学の内容からなるため、その出題および配点比率は、マクロ解剖:(組織学+発生学)=4:3 とする。したがって、サブ領域全体に占める割合は、マクロ解剖40%、組織学+発生学30%である。

評価の開示後、3日間に限り、昼休みに個別の質問を受ける。詳細は別途掲示する。

指定教科書他

【マクロ形態】
1.教科書:特に指定しない。講義時に参考書を紹介する。
2.参考書
A.「カラー図解 神経解剖学講義ノート」 寺島俊雄著 金芳堂
B.「プロメテウス解剖学アトラス 頭部/神経解剖(第2版)」Shunke,M.ら著(坂井、河田監訳)医学書院
C.「ハインズ神経解剖学アトラス」Heins,D.E. 著、佐藤二美 訳、メディカル・サイエンス・インターナショナル
D.「マーティン神経解剖学 テキストとアトラス Martin, J.H.著(野村、金子監訳)西村書店
E.「図説 中枢神経系」Nieuwenhuys, R. et al. 著、水野、岩掘、中村 訳、医学書院
F.「脳神経科学」伊藤正男 監修、金沢一郎 他編、 三輪書店
G.「カンデル神経科学」 Eric R.Kandel他著 監修:金澤一郎/宮下保司 メディカル・サイエンス・インターナショナル

【組織学】
1.教科書
A.「標準組織学(総論・各論)」、藤田尚男、藤田恒夫 著、医学書院
B.「基準組織学」、山本敏行 著、南江堂
2.参考書
A.「Basic histology」、L. C. Junqueira、J. Carneiro and R. O. Kelley 共著、Appleton & Lange
B.「人体組織学」、A.Stevens & J. Lowe 著、内山安男・相磯貞和 監訳、南江堂