領域について
【学修目標】
疾病の病因・病態・治療を理解する上で礎となる人体の正常機能について、1年次の領域『生体の機能1』および2年次の領域『生体の機能2』で学ぶ。正常機能についての深い知見(基礎医学知識)を身につけることは、臨床医学を履修するために必要であり、臨床医学を深く理解するための貴重な財産となるものである。
『生体の機能2』領域の学習目標は、神経系が身体の内外からの情報を収集し、収集した情報をもとに身体を操作する仕組みを理解するとともに、代表的な神経疾患で認められる症状や徴候が出現する仕組みを理論的に説明できるようになることである。
【該当する医学教育モデルコアカリキュラムの大項目】
D. 人体各器官の正常構造と機能、病態、診断、治療
D-2 神経系
D-2-1) 構造と機能
D-2-1)-(1) 神経系の一般特性:②、③、④
D-2-1)-(2) 脊髄と脊髄神経:①、②、③、④
D-2-1)-(3) 脳幹と脳神経:③
D-2-1)-(4) 大脳と高次機能 :②、③
D-2-1)-(5) 運動系:①、②、③
D-2-1)-(6) 感覚系:①、②
D-2-1)-(7) 自律機能本能行動:①、②、③
D-2-2) 診断と検査の基本:②
D-2-3) 症候:⑤
D-2-3)-(1) 運動失調障害と不随意運動:①、③
D-2-3)-(3) 言語障害:①
D-13 眼・視覚系
D-13-1) 構造と機能:①、②、③、④
D-13-3) 症候
D-13-3)-(1) 眼・視覚系に関する主要症候:①
D-13-4) 疾患
D-13-4)-(1) 眼・視覚系の良性疾患:①
D-14 耳鼻・咽喉・口腔系
D-14-1) 構造と機能:①、②、⑤、⑥
C. 医学一般
C-2 個体の構成と機能
C-2-3) 個体の調節機構とホメオスタシス
C-2-3)-(2) 神経による情報伝達の基礎:④
C-2-3)-(4) ホメオスタシス:③、⑤
【サブ領域「生体の機能2」の学修目標】領域「生体の機能2」は一つのサブ領域「生体の機能2」で構成されている。サブ領域「生体の機能2」の学習目標は神経系が身体の内外からの情報を収集し、収集した情報をもとに身体を操作する仕組みを理解するとともに、代表的な神経疾患で認められる症状や徴候が出現する仕組みを理論的に説明できるようになることである。
領域の評価について
サブ領域「生体の機能2」がGPA評価でグレードC以上で領域「生体の機能2」は合格となる。
サブ領域について
サブ領域「生体の機能2」の学修目標は、神経系が司る感覚機能、運動機能、高次中枢機能、本能・自律機能について理解することである。
本サブ領域は、「感覚機能ユニット」「運動機能ユニット」「高次中枢・自律機能ユニット」から構成される。
各ユニットの学修目標は以下の通りである。
① 感覚機能:神経系が体の外や中の様子を把握する仕組みを学修する。(医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:C-2、D-2、D-13、D-14(対象となる小項目は「C-2-3)-(2):④」、「D-2-1)-(2) :①、③」、「D-2-1)-(4):②」、「D-2-1)-(6):①」、「D-13-1) :①、②、④」、「D-13-3) -(1) :①」、「D-14-1):②、⑤、⑥」))
② 運動機能:神経系が体を意識下および無意識下に運動させる仕組みを学修する。(医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:C-2、D-2(対象となる小項目は「C-2-3)-(4):⑤」、「D-2-1)-(2) :①、②」、「D-2-1)-(5):①、②、③」、「D-2-3)-(1):①、②」))
③ 高次中枢・自律機能:神経系が把握した情報を蓄積する仕組みや、情報をもとに適切な行動や反応を計画する仕組みを学修する。(医学教育モデル・コア・カリキュラム中項目:C-2、D-2(対象となる小項目は「C-2-3)-(4):③」、「D-2-1)-(4) :②、③」、「D-2-1)-(7):①、②、③」、「D-2-3)-(3):①」))
ユニット名称: 運動機能 (2022年度)
ユニット責任者 | 内藤 篤彦 |
ユニット対象学年 | 2 |
ユニット授業期間 | 2期 |
ユニット時限数 | 9 |
ユニット分類 | 講義 |
ユニットについて
【内容の紹介】
ユニット「運動機能」は領域『生体の機能2』、サブ領域「生体の機能2」を構成する1つとして設定される。
運動機能ユニットでは、我々が意識下に行う運動が計画され、調節を受け、実際に筋肉を動かすまでの仕組みや我々が無意識下に行う運動が刺激され、筋肉が動くまでの仕組みを学修する。さらに、神経系による運動の司令に異常が生じる疾患や異常が生じた際の症状について理解する。(対応する医学教育モデル・コア・カリキュラム小項目:C-2-3)、D-2-1)、D-2-3)、D-2-4))
【ICTを活用した双方向型授業の要素】
Moodleを利用した双方向型授業を実施する。内容および課題を確認し、学修を進めること。
事前にMoodleを通じて講義資料を配信する。配信に関しては教育ポータルより通知する。講義資料を参考にしながら教科書を読み進めることで準備学修を行うこと(準備学習の実施状況は評価に利用しない)。
学修の到達度を評価するためにMCQ and/or 記述の課題を配信する。講義視聴後に課題を行い学修の到達度を確認すること(課題を通じた学修の到達度は評価に利用しない)。
【アクティブ・ラーニングの要素】
オンデマンド講義中に複数の設問を設け解答を提出させる。一定の期限を設けるが提出の有無は評価には利用しない。
受講前に必要とされる知識及び技能・態度
1年生で学修した内容、特に生体の機能1で学修した「細胞生理」「神経筋」は十分に復習しておくこと。
基本的に講義日の7日前までにMoodleで講義資料や解説動画を配信する。講義資料や解説動画を参考にしながら教科書を読み進めること(教科書を読み進めたか否かは成績評価に用いない)。
基本的に講義日の7日前までに準備学修の到達度を評価するために講義資料と同時にMoodleを通じてMCQ and/or 記述の課題を配信する。講義前日までに課題を行い準備学修の到達度を確認すること(課題を通じた準備学修の到達度は評価に利用しない)。
ユニットの評価について(フィードバック含む)
ユニット「運動機能」の評価は、筆記試験(多肢選択式、論述式)を通じて行う。運動機能の配点は約1/3の配点である。
指定教科書他
講義は下記の教科書をもとに構成している。自分が読みやすいと感じる1冊を選び講義の予習・復習に活用すること(教科書を購入し予習・復習に活用したかは評価に利用しない)。
【教科書】
標準生理学(第9版)小澤瀞司, 福田康一郎総編集 医学書院 2019 ISBN: 978-4-260-03429-6
カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版(第4版)坂井建雄総編集 日本医事新報社 2021 ISBN: 978-4-7849-3181-1
ガイトン生理学 (原書13版) JE Hall著 石川義弘、岡村康司、尾仲達史、河野憲二総監訳 エルゼビア・ジャパン 2018 ISBN: 978-4-8603-4774-1
生理学テキスト(第8版)大地陸男著 文光堂 2017 ISBN: 978-4-8306-0229-0
下記の参考書は学生が学修を進めるため、または知識の垂直統合を実現するために有用である。現時点で購入する必要はないが、興味のある学生は参考にすること(参考書を購入し、活用したかは評価に利用しない)。
【参考書】
病気がみえる 7 脳・神経 第2版 メディックメディア 2017 ISBN: 978-4-89632-686-4
診察と手技がみえる 1 第2版 古谷伸之編集 メディックメディア 2007 ISBN: 978-4-89632-212-5