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コース名称: 自然・環境科学 (2021年度)

科目名称: 選択化学Ⅰ (2021年度)

科目責任者岡 真悠子
科目対象学年1 科目授業期間春学期 科目時限数15 科目分類講義

科目について

化学的知識および処理能力の修得は、将来医療人として働く上で重要な意味を持つ。医療の現場には、物質の血中濃度や点滴の成分など様々な種類の濃度表現が溢れている。本科目では、溶液の濃度計算方法の修得を第一目標とし、化学反応の定量計算や実践に即した有効数字の取り扱いを学ぶことで、医療人に求められる最低限の化学的センスを身に着けることを目指す。

授業の内容:
本科目では、必修科目である生体物質の科学実習および生体無機化学の考え方を踏襲しつつ取り組むことができ、より実践に近い題材を取り上げる。

授業の進行:
授業は、事前に配信される講義資料を用いて進行する。
授業前半では講義資料に沿った解説をおこない、後半ではスライドと板書を併用した問題演習および解説をおこなう。各自ノートを用意し、必要事項を記録すること。
授業終了前に、スライド画面上にポストテストを掲示する。問題の難易度は、授業中に扱った演習と同程度のものとする。
ポストテストの提出は、オンライン形式で行う。提出方法の説明は初回授業内におこなう。

準備学修:
本科目は、高校化学の内容を前提としている。不足する領域がある場合にはリメディアル化学の受講等で補うこと。
各回の準備学修事項は、日程表に記載する(各回につき約30分)。
授業は前回までの学修事項を前提に進行するため、各回の授業後には必ず復習をおこなうこと(各回につき約1-1.5時間)。

フィードバック:
ポストテストの模範解答は、授業ごとに配信し解説を付記する。ポストテストの評価は、第12回授業終了後(1-12回分)および第15回授業終了後(13-15回分)に返却する。

受講前に必要とされる知識及び技能・態度

本科目では、高校レベルの化学的基礎知識を前提とするが、自学によって十分に補うことが可能である。本科目は基礎学力の定着を重視するため、化学に苦手意識のある学生の積極的な受講を期待する。
授業全体を通して物質量の理解は重要事項となるが、初回授業時には要求しない。各回の受講に必要とされる知識については、日程表に書かれている準備学修の項目を確認すること。

科目の評価について

全15回の講義のうち、2/3以上出席し、GPA評価でグレードC以上(60点以上)で合格となる。評価は、ポストテスト(75%)とレポート課題(25%)の合計でおこなう。レポート課題は、第12回授業終了後に掲示する。期末試験はおこなわない。

指定教科書他

教科書は特に指定しない。参考文献は各回の講義資料に掲載する。
代表的なものとして以下の参考書が挙げられる。
斎藤勝裕ほか 『コ・メディカル化学 -- 医療・看護系のための基礎化学』、裳華房
Karen Timberlake, William Timberlake 著 (渡辺正、尾中篤訳)『ティンバーレイク 教養の化学』、東京化学同人
赤岩英夫 編『分析化学実験』、丸善株式会社 など、大学レベルの分析化学の教科書